デュラララ夢小説
□【第一章・黒の少女、登場】
1ページ/6ページ
帝人「あー、眠い」
口に手を当て大きくあくびをする。
目元に生理的な涙が溜まり、それを拭き取る。
竜ヶ峰帝人。
非日常に憧れを抱く男子高校生。
正臣に誘われ、高校進学を機に池袋に引っ越してきた。
一見平凡で、大人しい性格だが、それゆえ非日常の刺激に対して渇望とも言える深い欲求を抱いている。
ダラーズの創始者。
正臣「おーい、帝人!」
帝人「あ、正臣」
後ろからよく知る声が聞こえたので、振り返ると予想通りの人物がいた。
正臣「いやぁ朝から男の顔を見るより麗しい杏里の顔でも見たかったが会ってしまったのは仕方ない一番は帝人で我慢しよう!」
紀田 正臣。
帝人の幼馴染で親友。
いかにも都会の高校生といった相貌に、見かけ通りの軽い性格でナンパ好き。
黄巾賊を結成した元リーダー。
帝人「よく朝からハイテンションでいられるね。ある意味尊敬するよ」
帝人は冷たい目で正臣を見る。
それはまるでイタイ奴を見るような目だ。
正臣「帝人さ、最近俺に冷たくない?冷たいよね?だって俺を見る目がまるで虫けらを見るような感じなんだぜ!この紀田正臣様と会話できることになぜ感嘆しない!むしろ感謝しろ!」
帝人「無理」
正臣「うわぁ容赦なく一瞬の迷いもなくきっぱりはっきり言い切ったー!」
ガーンっと音を立てて崩れ落ちた正臣。
帝人はそれを見て、楽しそうに笑う。
その笑顔は本当に楽しそうであったが、瞳の奥は非日常へ渇望していた。