BLEACH夢小説

□episode5
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雪乃「えーと・・・じゃああなたが死神で、さっきの化物が虚っていう悪霊?で、尸魂界とかいう魂の故郷に私を送るために現世にきたの?」



「まぁ、そんなところだ。物分りが早くて助かる」



ぶっきらぼうに答える銃刀法違反の少年は、日番谷冬獅郎というらしい。



どうみても小学生にしか見えないのだが、これでも隊長さんっていうのだから驚いた。



雪乃「・・・普通は信じられないし信じたくないよねぇ」



かくいう私だってまだ半信半疑だ。



けど、この少年がいっていることは嘘には思えない。



私のことを仕事とはいえ助けてくれたし。



なによりその真っ直ぐな碧眼の目が、嘘とは言わせてくれない。



雪乃「なら、私はその尸魂界にいくの?」



冬獅郎「ああ」



そっか。



じゃあこの世(現世)とはおさらばなわけだ。



そう考え始めたらなんかだんだん悲しくなってきた。



雪乃「・・・日常に戻りたいなぁ」



ちょっと前まで普通に暮らしてた中学二年生がまさか、死んで襲われて還るって。



・・・・・・なんでこんなことになったんだろう。



冬獅郎「・・・尸魂界も悪いところじゃねぇ。すぐ慣れるから、泣くな睦月」



雪乃「・・・え?」



あれ?



いつの間にかまた泣いてるよ、私。



短期間でどれだけ涙腺ゆるくなってるんだか。



日番谷くんは死神の真っ黒な着物・・・死覇装の袖で私の目元を拭ってくれた。



なるほど。



無愛想な感じを出してるくせに、実は優しい世話好きなのね。



見た目小学生の男の子に慰められてる中学生ってどんな図なんだろう。



でも、いくら見た目が小学生といっても彼からは子供臭さが感じられないんだよね。



なんていうか、口調もオーラも仕草も全部私より大人だわ。



雪乃「ありがと」



冬獅郎「いや・・・なんか未練でもあるんだろ」



未練・・・・・・。



雪乃「・・・くだらない理由だよ。まだ友達と遊び足りないとか彼氏がまだできてないとかファーストキスまだとか」



本当にくだらない理由。



雪乃「でも、そんなくだらない理由でも生きるのに楽しかったから。・・・一番大きな未練と言ったら死んだことかな」



日番谷くんは何も言わず、私の頭をポンポンと撫でる。



雪乃「死んだのが、一番悔しい」



わかってる。



これはただの愚痴で、私はそれに彼をつき合わせているんだってことも。



彼は隊長さんらしいからきっと忙しいはずなのに。



やっぱり優しい。



雪乃「・・・愚痴に付き合わせてごめんね。それと助けてくれてありがとう」



冬獅郎「もう、いいのか」



それはもう尸魂界に送ってもいいのかっていう意思確認。



雪乃「うん」



どうせこの世にバイバイするなら。















――――――最後はとびっきりの笑顔で。

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