BLEACH夢小説

□episode1
1ページ/1ページ



―――いつも通りといえば、いつも通りだった。






中学が創立記念日だとかで今日は休みだった。



ゴロゴロしていたら、ブルっと体が震えた。



今日は一段と冷え込むなぁ。



窓の外を見れば、見たこともないくらいの大雪が降っていた。



雪乃「うわぁ、綺麗だけどこういう日って事故とかが多いんだろうなぁ」



積もったら、童心にかえって友人と雪合戦でもしようか。



雪乃「あ、買い物行かないと」






―――こんな雪の日に外に出ようとしたことが間違いだったのかもしれない。






外に出ると、肌を刺すような寒さ。



雪が降るだけあって寒いな。






―――いつも通り渡ろうとした横断歩道。






信号機が赤から青に変わったのをしっかり確認して、歩き出す。



その時、今までにない衝撃と真っ赤に染まった目の前。






―――何が起こったのかわからなかった。






しばらくは意識があった。



それが逆に辛い。



体中が痛覚を今思い出したみたいに、悲鳴を上げる。



雪乃「う、・・・ぁッ」



息をするたびに軋む肋骨。



動かない体。



視界に見えるのは、真っ赤に染まったトラック。



私はアレに轢かれたのだろう。







―――なんで、私が。







どうして私が轢かれたの?



時間が経つにつれて、体中にあった激痛が消えていく。



その代わりに、寒いという感覚が浮かび上がる。



雪乃「さ・・・む、いッ」







―――凍えるような寒さ。







体中の血液までもが凍りそうだった。



少しずつまぶたが重くなってくるのを感じて、やばいなと思った。



意識をなくしたら、きっと私は死んでしまうのだろう。



それだけは明確に分かった。



雪乃「い、やァ・・・死にたく、ない」



だって、まだやりたいことがたくさんある。



雪が積もったら友人と雪遊びをしよう。



久しぶりに雪だるまなんていいかもしれない。



それに私はまだ中学二年生。



彼氏だってまだいない。



ファーストキスすら済んでいない。



これからっていう時に。



人生で一番輝く時期だっていうのに。







―――私は死ぬ。



―――それは紛れようもない事実だった。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ