銀魂夢小説
□第五訓
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「ああ?事情聴取だァ?」
「はい。先日テロに遭ったでしょう?なんでもその場にいた客数人と、犯人の主格を捕まえた僕らに話を聞きたいと」
ここは万事屋。
坂田銀時が経営する、所謂何でも屋だ。
銀時らは、実は先日デパートでテロに遭っている。
何事もなく終わったが、彼らは当事者中の当事者であるため事情聴取が求められている。
ダルそうに欠伸をしながら、銀時は腰を上げ出かける準備を始めた。
「つかよォ。こういうのはサツの方から来て欲しいもんだね。なんで俺らがわざわざ行かなきゃなんねェの」
「向こうも色々と忙しいんですよ。街の平和を守るためですし。ちなみに事情聴取は真選組で行われるそうですよ」
万事屋の従業員である志村新八は、これから荒れるだろう銀時の機嫌をどうしようか悩んでいた。
「はぁ?よりにもよってあいつらんとこかよ。何が街の平和を守るだ。破壊しまくってんじゃねェか。特に上司の方」
銀時が言っているのはおそらく真選組副長の土方と一番隊隊長の沖田のことだろう。
新八は苦笑いをした。
「そうですね。トップの人なんて犯罪起こしてますから。ストーカーですから」
自身の姉に付きまとう真選組局長の近藤に、新八はついに苦笑いすら消えた。
「ろくな奴がいねェな」
そこで新八はふと気づいた。
これから真選組のところに向かうにしては銀時はそこまで機嫌が悪くない。
どういうことだろうかと、首をかしげた。
しかし、答えはわからないままだった。
(その場にいた奴らに事情聴取ねェ。…ってことはあの時の包丁の女も来るわけだ。退屈はしなさそうだな)