銀魂夢小説

□第三訓
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電卓を叩くたびになるカチカチという音。



紙の上をサラサラと走る筆。



こんなのはいつもの光景。



しかし――――。



「総悟、邪魔なんだけど」



いつもと違って、今日は総悟がいる。



自室で書類を片付けていたら、朝の時と同じように再び総悟がやってきて、私の背中に凭れているのだ。



はっきり言って、邪魔、重い。



だが総悟はピクリともしないし返事も返してこない。



「えー、無視ってひどい。ひどいよ、ねぇったら。おーもーいー」



……。反応なし。



え?マジ?



ここまであからさまな無視ってきついんだけど。



辛いよ、雪乃泣きそう。



それにしてもいつもは仕事中ですら様々な邪魔をしてくる総悟が、これだけだとは思えない。



様子が変だ。



「……総悟?」



紙面に集中していた視線を後ろの総悟にやると、栗色の髪が見えた。



あ、サラサラだ。



なんかすんごい悔しい。



むしってやりたい。



でも総悟のことだから絶対倍返しされる。それは怖いし嫌だ。



「…すー…すー」



(ね、寝てる?)



寝息が聞こえるので十中八九寝ているのだろうが、なぜここで…しかもこの体勢で寝るんだ。



いじめか、新手のいじめか。



(でも、ま…いっか)



総悟の寝顔はその整った顔も相まって天使のように可愛くて悶えたので、私の寛大な心で許してやることにした。



その後、絶賛サボリ中の天使とそれにつられて一緒に寝てしまった女の子が鬼の副長に発見されてしまったとか。







(てめェらァア!サボってんじゃねェエエ!!)


((うるさっ))



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