銀魂夢小説

□第二訓
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―――食堂。



「ガーハッハッハ。今日も朝から派手にやらかしたなぁ!」



この人は真選組局長の近藤勲。



「笑い方が下っ端の悪役っぽいです、近藤さん」



「雪乃ちゃん、相変わらずの毒舌だね」



涙ぐむこの人に、私は軽く嫌悪感を表しましたmaru



「作文ンンン!?って、嫌悪感ってひどくないっ!?」



「うるさいですぜィ近藤さん」



「朝ぐらい静かにしてほしいもんだな」



「それ、お前らが言っちゃうゥゥ!?」



朝から一番騒々しかったのは総悟と土方さん、そして私なのだがそれらは全部近藤さんの責任になった。



「というわけで、土方さんの部屋の修理代は近藤さん持ちで」



「あれェェェェェ!?」



毎度毎度、土方さんの部屋は激しく壊れるんだよね。



部屋の修理代だってバカにならないんだからさ、少しは節約しなきゃいけないし。



真選組の予算って結構少ないのよ。



「それもこれも、街を破壊しまくる総悟がいけないんだけどね」



「違いまさァ。俺の攻撃を避ける土方がいけないんでィ」



「あ、そっか。じゃあ街の修理代は土方さん持ちかなぁ」



「なんで納得してんだァ!!あきらかに攻撃してくる総悟が悪いだろォォォ!」



あーあ。また土方さんと総悟の喧嘩が始まちゃったし。



止めるのタルいんだよね。



下手したら総悟の標的がこっちに変わる可能性もあるし。



放っておこう。



「こんなんだからうちはどんどん貧乏になっていくんだよ」



私は重く深い溜息をついた。



「会計長、そんなに重いため息ついてると幸せがどっと逃げますよ」



私を気遣ってか、ジミーこと山崎がお茶をいれてくれた。



「ありがと。あと会長と呼べザキ」



「会長と会計長じゃ意味が全く違います」



「偉さは同じもんでしょ」



「いやだから全く違いますって」



こいつ、相変わらず細かいな。



まぁ姑みたいにうざくないとツッコミなんて役職にはつけないからね。



仕方ないか。



「で、なんだって?」



「…だからため息ついてると幸せが逃げるって言ったんですよ。なんか今俺ものすごくため息つきたい気分になりましたけど」



やっぱりツッコミは気苦労が絶えないらしい。



タイヘンソウダナー。



「気苦労増やしてんのアンタだよ!あと棒読み止めろ!」



「だ〜れに向かってタメ口聞いてんだこの地味が!!」



なんかノリでタメ口きいたっぽい地味をとりあえず、総悟に献上した。



五体満足で帰ってこれるといいね(笑)



〈ため息ついてると幸せが逃げる〉



山崎の最後に言った言葉が遺言にならなければいいが。







(大体息ついて幸せが逃げたなら―――)


(また吸って取り戻せばいいじゃん♪) 




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