ぬらりひょんの孫夢小説
□第五に
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またそれから数年が過ぎまして。
現在俺は七歳を迎えた。
七年もここで過ごしていれば慣れるもんで。
というか、今が七年目というか。
七歳を迎えている途中というか・・・。
・・・お察しの通り、今日は俺の生まれた日・・・誕生日です。
わー、ハッピーバースデー!
これを言っても皆意味わからないだろうけど。
そして、公家の時期殿になる若様の誕生日といえば宴会になるわけで。
ははっめでたいねぇ。
何故か俺には死へのカウントダウンにしか思えないんだけども。
「桜生―!」
苦笑していると、自分を呼ぶ声が聞こえた。
鈴を転がしたような可愛らしい声の持ち主は、もちろん珱姫。
俺の姉上だ。
「姉上・・・」
「おめでとう!桜生!」
この誕生祭で一番喜んでいるのではないかというぐらい、姉上ははしゃいでいた。
当人の俺より喜んでるよ。
なんか、嬉しいなぁ。
ここまで喜んでくれれば例え死のカウントダウンだとしても、嬉しさがこみ上げる。
いやまあ、死へのカウントダウンとか冗談じゃないけども。
おめでとうと言ってくれる姉上に、俺はお礼を言おうと佇まいを直した。
「ありがとうございます姉上。宴会の席です。姉上も楽しんでください」
「もうっ。他の人にはともかく、私に対してそんなかしこまらなくてもいいのよ?だいたい主役のあなたが楽しまなくてどうするの!」
なんとも可愛らしい顔をぷくっと膨らませる様子は、俺にとって心臓に矢が刺されたくらいの衝撃だ。
「あ、姉上・・・」
感激に身を震わせていると、突然姉上が俺の腕を掴んだ。
「ほら!村の人たちも祝ってくれるらしいから、行こう?」
そう言って俺を連れてってくれるその様は、まさに優しい姉だった。
ああ、本当大好きだ!姉上!
シスコン?なんとでも呼べ。
俺は姉上が大好きなんだ!
今後出てくるであろうぬらりひょんなんか知るか。
渡さないぞ。
絶対に姉上は渡さない。
妖怪撲滅!
ぬらりひょんにも羽衣狐にも渡すかぁああああああ!!