HUNTER×HUNTER夢小説T
□story11
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なんだろう、視界が悪い。
よく見えない。
《わ・・・れ・・・いで》
なに?
突然声が聞こえた。
かすれていて、所々聞こえない。
《…す…ないで》
なんて言ってるの?
《お…がい…》
聞こえないよ。
もっとはっきり言ってってば。
《忘れないで。お願い》
視界が急にクリアになった。
目の前が真っ赤で、足元には何かが転がっている。
視線を足元に移すと、以前までよく見かけていた顔。
雪華…お母さん…お父さん。
三人とも苦しんでいるのがわかる。
雪華が私に手を伸ばす。
《雪乃…忘れないで…っ》
忘れる?何を…。
突如、視界が赤い理由がわかった。
血だ。
私の視界は、三人の血で真っ赤なんだ。
なんで、なんで。