HUNTER×HUNTER夢小説U
□story41
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キルアに連れられて、何時間か。
以前にも思ったけど、キルアの足は速く持久力もある。
お屋敷を出て、いつの間にかククルーマウンテンからも出ていた。
ユキノ「キルアー、どこ行くのー?」
いい加減抱えられるのにも疲れた。
私がそう訴えると、キルアはピタリと止まり私を下ろしてくれた。
キルア「ユキノってさ、明日どっか行っちまうんだろ?」
キルアは俯いてて表情が見えない。
ユキノ「う、うん」
キルア「でも俺さ、ユキノにどこにも行って欲しくないんだ」
ユキノ「…うん」
キルア「そんなこと言ったって、ユキノがずっとゾルディック家にいられるわけないってわかってる。ユキノは家族のために強くなりたいんだろ?」
ユキノ「うん」
キルア「…だから、思い出作りしようと思って」
ユキノ「…っ!キルアっ、私嬉しい!」
私はキルアの身長に合わせてしゃがみ、思いっきり抱きつく。
キルア「…え?」
ユキノ「私ね、今までそんなこと言われたことなかったの。だからすごく嬉しい」
ギューッと腕に力を込める。
キルアは少し苦しそうだったけれど、頭を撫でてくれた。
ユキノ「キルア大好きっ」
キルア「はぁ!?お前はまたそんなハズいこと言いやがってっ///」
キルアの体温が上昇してるのが、抱きついてるせいでわかる。
照れてるんだ。可愛いっ。
私はキルアから体を離す。
キルアは少し申し訳なさそうな顔をして謝った。
キルア「無理やり連れ出した形になったけど…」
ユキノ「ううん。気にしてないよ」
私がそう言うと、キルアはホッとしたような表情をした。
キルア「よかった。おふくろと兄貴刺してきた甲斐があったよ」
ユキノ「……兄貴ってイルミじゃない方?」
キルア「うん。ミルキってやつ。…ってかまた突っ込みどころが違うって」
爆笑するキルア。
楽しそうで何より。
ユキノ「ただ、私明日は試験を受けに行かないといけないんだよね」
だからそれまでしか遊べないってキルアに伝えると、キルアはすごくしょんぼりした顔をした。
キルア「試験って…筆記?なんの資格取るの?」
ユキノ「ハンターだよ。筆記じゃないみたいだけど…。確かものすごく苛酷で毎年多数の死傷者が出ていて、 申し込み人数は数百万人いるらしいけど、試験会場に辿り着く途中にも様々な罠が仕掛けられているみたいで。実際に試験を受ける受験生は1万人に1人。 合格者になれるのはほんの一握りで、0人だった年もあるらしいよ」
ピクっとキルアの指が動いた気がした。
キルア「それって、筆記じゃないってこと?年齢制限とかあるの?」
ユキノ「えーっと、筆記はなかったと思うなぁ」
シャルにはそんなこと聞いてないし。
ユキノ「うーん、年齢制限はなかったと思うよ?」
キルア「ほんと!?」
キルアはガバッと顔をあげる。
ユキノ「う…うん」
キルアの目が半端ないほど輝いてる。
私はなんだか嫌な予感がして、少しずつ後退を始める。
が、キルアはそれを許さず、ガシッと私の肩を掴んだ。
キルア「俺も行く。受けるよハンター試験」
ユキノ「え、ええええええええー!?」