物語の箱(テイルズ)
□逃げない
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「ジュード...」
「ん?どうしたの、エリーゼ」
「あの...」
ジュードに言いたいこと。
それはたった一言なのに、なかなか言えない。
「...何でもない、です」
ニコリと笑顔を浮かべて見せる。
「エリーゼ...なにか困ってるなら」
「何でもないですから!」
ジュードの言葉を遮ってその場から逃げ出す。
私はいつもこう。
逃げてばっかりで、この先も、ずっと、ずーっと...。
「エリーゼ!危ない!」
あの声が、聞こえた。
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