戦国BASARA@

□二夜目
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─────────あの夢をみてから一年の時が過ぎた。

あの記憶は薄れやはり夢だったのだと思っていたらまたトリップしていた。



なんなんだ。

《まぁ、またお前に力を借りたくてな》

前回のはなんだったんだ?

《あぁ、前は助かった》

何目的かわかんなかったんだけど

大したことしてねぇ気がするし…

まぁいい。次は何をすればいいんだ。
今度は目的をはっきりしてほしい。

《今回はとある子供を救って欲しいだけだ》

ふーん子供ね。
誰だそいつ。

終わったらまた急に帰るのか。

《とりあえず行けばわかる》

『え』

シュン!!

また瞬間移動か

────────────────────

っていうか

『!!?』


ヒューーーーーーーーーンンン

高いとこから落ちてます。

おい、神よ場所を考えろよ。

ガサササッ

…痛ェ。

草むらにおちたんでたいしたこと無かったです。受け身もバッチリ。

でもかすり傷は少し。

「…誰だ?」

…誰かいたようだ。

とりあえず辺りを見回す。

「ワシを捕まえに来たのか?」

『……』

目の前に小学生くらいの子供が顔を出す。

こいつの命を救えばいいのか?

「どうやら違うようじゃな」

キョトンとする俺にどうやらそう思ったらしい。

子供の割に大人びたしゃべり方するな…。

思わず顔をジィーとみてしまう。

そしたら手を差し出してくれた。

『…ありがとな』

有り難く手を借りる。

「いい歳をして木登りでもしておったのか?」

『いや…まぁ』

空から落ちてきたとはいえまい。

「フッ…まぁよい。お主、名はなんと言う?」

『俺は…名無し』

「名無しか変わった名じゃのう!ワシは太郎。お前、暫くワシの遊び相手になれ!」

おおう?まぁ、どうせコイツの命救わねぇと帰れねぇし。

『…いいよ。よろしくな坊主』


─────────────────────

で暫く一緒に色々して遊んでたら日も傾いてきた。

『坊主そろそろ帰らなくていいのか?』

「…いい」

『親が心配してんじゃねぇのか?』

「父上は弟が生まれてからワシを疎んでおる。だから、ワシはいなくなった方がよい心配などせぬわ」

『…んなわけねぇだろ?仮にも血の繋がった親子なんだ。ちゃんとお前のことも思ってるさ』

「…」

『そうでなくてもお前を愛してくれている人がいるはずだ』

「なら…」

『ん?』

「愛してくれるひとがいなければ名無しが愛してくれるか?」

『あぁ、いいよ。愛してやるよ。俺でいいならな』

「…約束…だからな」

『あぁ』

首もとをグイッと引っ張られ頬にキスされる。

『フハッ、生意気。仕返しな』

坊主の頬にキスを仕返して頭をグシャグシャにして撫でてやる。

「/////」

『ハハ、照れてやがるやっぱ子どもだな』

「子ども扱いするでない/////」

笑ってからかうと照れながら反論する。

その表情からこんなやりとりも嫌じゃないことがわかる。

『さ、帰るか送ってやるよ』

「あぁ」

左手を差し出せばしっかり右手で握ってくれた。

ゆっくりと夕日に向かって歩く。

その姿はまるで親子か年の離れた兄弟にみえたそうな。
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