絶望のセカイ
□選択。
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「99…100…」
刀にも慣れてきて、今は私なりに…
力をつけようと刀を振り風を切る音が響いていた。
(結構重いからあんまり続かないな)
この場所は心地いい…
こんな風に思えるのは
生まれて初めてだ。
そう思っていると
後ろから知っている声が聞こえた。
「翠さん。」
「勇音さん…?」
『玉響 翠殿。貴殿を拘束する。』
「え?…」
意味が分からない。
「勇音さん?!これは一体?
この人達は?」
「翠さん、どうか落ち着いてください。」
無理でしょ‥
「む、無理ですよ?!」
すると勇音が翠へ近づいてきて耳元で
『今は大人しく。暴れると面倒な事になりますから。』
「ですが‥」
『お願いします。翠さんの安全のためです。』
「‥わ、分かりました。」
「良かった。話を聞くだけなので。」
じゃあなんで拘束されないといけないのだろう。
(仕方ない、今は。)
納得はいかないけど従うことにした。