医療セット

□もしも普通に産まれたら
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…もしもピノコが畸形嚢腫でなかったら

一人の時には考える。
普通に産まれて、18歳になって、8頭身の美少女になっていたとして、私は先生のこと知っていただろうか。私は先生のこと良く思っていただろうか。

きっと普通に産まれたら先生には会わなかったと思う。そんなのはイヤだ。ピノコは先生の奥さんで助手で娘(不本意だが)で先生の家族なのに

でも畸形嚢腫だった時もイヤだった。暗い暗い中に人間の形に成れないまま入ってて。お姉ちゃん(これも不本意だが)が楽しそうにしている声が聞こえたりするとピノコも混ざりたかったし、お姉ちゃんが段々ピノコの事が邪魔になって罵詈雑言あびせてくるときも言い返せなかった。

どっちがいいのかピノコにはわからないけど今が幸せである。ピノコの話を聞いてくれた先生がピノコを一人前の人間にしてくれた。それが幸せだからなにも問題はないのかもしれない。


ーーーーーーー


「ちぇんちぇー。コーヒー」
コーヒーを準備してピノコが部屋に入ってくる。
「あぁありがとう。」
作業をしていたので顔をそのままでお礼だけをいった。
「ちぇんちぇーあのね、ピノコ今が幸せなのよさ」
「?どうした急に」
「ちぇんちぇーのかじょくになれて幸せなのよさ。畸形嚢腫だった時イヤだったぶん今が幸せでいっぱいなのよさ」
作業をやめ顔をピノコにむけ話を聞く。
「ちぇんちぇーは今幸せ?」
ピノコがまっすぐした目で問いかける。
「…あぁ。ピノコに会えて幸せだよ。今日は一緒にコーヒー飲もうか。」
「!!…飲むのよさ!」
(やっぱい今が幸せらからそれでいいのよさ!)

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