novel

□陽だまり1
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「ナルト!ミナミ!起きないと遅れるわよ!」
いつもの声とセリフにぼんやりと頭が動き出す。
そろそろ起きないとあの鉄拳でもっと深い眠りにつくか、とっても目覚めのいい朝になるだろう。隣に眠る三歳になった愛息子のミナミを起こしリビングへ向かう。
既に朝食が用意してある風景は結婚して三年経つ今でも代わりがない。
自分自身はいま火影としてこの木の葉の里を守っている。なかなか大変ではあるがとても幸せな毎日の為ならがんばれる。
サクラは結婚してからも忍として働いている。どちらかというと病院での仕事のほうが多くなりつつあるが戦闘能力も高いためそっちの任務につくこともある。サクラには秘密だが、あまり入れないようにしている。シカマル曰く職権乱用らしい。

「起きたー?一応牛乳だしておいたけど、コーヒー飲みたかったら自分でお願い!
ミナミ?オレンジジュースだしておいたけど、ちゃんと牛乳飲むのよ?」
まだ、ぼーっとしている2人を横目にちゃんと指示をしながらせかせかと支度をするサクラをみてサクラらしいなと思いつつ朝食を食べる。
今日は洋風の朝食。自分のサラダだけ山盛りなのは気のせいだ。合わせて焼いてくれたパンの匂いが香ばしい。
目の前でもぐもぐと食べるミナミがこぼさないように手伝う。

「ナルト、ミナミ!それじゃあ私いくからね。お弁当はいつものとこにおいてあるから、ナルトは忘れずにミナミにも持たせてね!」
「「お弁当!やった!」」
「いつも通りじゃない」
そういいつつ、喜んでくれたことに少し照れる彼女はまたかわいい。
「ほんと、似たもの2人ね」
微笑みながらミナミを抱っこする。
「おかあさん、今日もがんばってね」
「はーい。ミナミもいい子でいるんだよー。」
スリスリしながらしがみつくミナミを抱きしめる。

幸せだなと思う反面、俺のサクラちゃんを…と思うこともある。
それが顔に出てたのか、サクラはからかうように少し笑いながらミナミを片手に俺の頭をなでる。
「今日もよろしく、火影様」
「あたりまえだってばよ!」
ニシシと笑うと同じように笑いかけてきた。
「よし、じゃあミナミ、ご飯ちゃんと食べてね」
そういってミナミのおでこにキスをして椅子におろした。
「今日、サクラちゃん外任務だよな?」
「ええ、難しくない任務みたいだから夕方にはかえってくるわ!
じゃあ!いってきまーす!」
「「いってらっしゃーい」」
残された男2人手を降りお見送りして、また残りの朝食に手をつけた。

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