Kiss

□Can't stop
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「……………もう限界」

「お、落ち着いて…!」


ここは事務所の内非常階段。今にもブチ切れそうなジョンインが、僕をひきづってここに来た目的はただひとつ。




「Hしたい」





【Can't stop, won't stop】






「無理無理無理無理!ここどこだと思ってんの?」

「非常階段」

「誰か来たらどうするんだよ!」

「大丈夫。非常事態じゃないから。」

今まさに僕が非常事態だよッ!そう言おうとした口をジョンインの口で塞がれ、パニックに陥る。

振り付けの先生が遅れることになり、急遽1時間ぽっかりあいた時間。マネヒョンは表向き、ストレッチして準備するように言ったけれど、毎日の分刻みのスケジュールで疲れきった僕たちを哀れに思い、実質自由時間にしてくれた。みんなヤッターと寝に入ったが、ジョンインは違った。いきなり僕の手を掴んで、この非常階段に連れてきたのだ。

「ぷはっ、ジョンイナ、ダメだってば。」

「ギョンス。時間ないから抵抗しないで。」

ーーーっ!こいつ全然僕の話聞いてない‼︎

「もうずっと触れてない。ギョンス不足で俺死にそう。」

そう言いながら、スウェットの中に手を忍ばせてくる。

「ひゃっ!ダメ!」

いきなり下半身に触れられ、思わず声を漏らすと、嬉しそうに手の動きを速められる。

「やっ、あ、あぁ!」

いつもと違い、性急に熱をあげられ、慣れない感覚に思考が追いつかなくなる。

「やぁっ!ジョンイナァッ」

「やじゃないでしょ?ギョンスすごい感じてる。」

僕だってずっと我慢していたから、たまらない。だけど、こんなとこでなんていけないという理性がなんとか僕を留まらせる。

「ぉ願い、許してっ…、」

「じゃあ、お願い。ギョンスの口でして?そしたらやめてあげる。」

「へ?」

ジョンインは手を僕から離すと、自分のジーンズをくつろげて、すでに熱くなっている自身に僕の手を導く。

どうしていいのかわからず、固まっていると、「早く。」と、熱い息が吹き込まれてピクリと震えてしまう。

「お願い、ギョンスに触れたくて、おかしくなりそう。」

その言葉に、まるで呪文にかかったように跪いて見上げれば、優しく頬をそこに引き寄せられる。

おずおずと口を開いて受け入れると頭上からジョンインの息を飲む音が聞こえた。なんだか嬉しくなって、いつもジョンインが僕にしてくれるのを思い出しながら、舌を這わせると、優しく髪を撫でられる。

「気持ちいい…」

掠れた言葉が、行為の時に囁かれるそれのようで、体の奥が熱くなる。ジョンインの熱がそのまま移ったみたいに、僕の熱もどんどん上がっていく。
咥内をつつくように動かされれば、その刺激が快感になり、もっと深く飲み込もうと、はしたなく唾液を零してしまう。

「すごくいい…でもやっぱり2人でしたいよ。」

突然口から抜かれて、ギュッと抱きしめてきたジョンインの言葉を、ぼーっとした頭がなんとか聞き取る。

「無理言ってごめん。なんとかするから、ギョンスは戻って。2人でいるのに、自分だけなんて、やっぱ嫌だから。」

そう言って体を離し、辛そうに笑うジョンインに、僕の何かが、はじけた。


to be continued!

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