コラボ物ごちゃまぜ

□ハリポタ×カゲプロ
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列車の中は、モダンな雰囲気で、まだ制服をきこなしていない、いかにも新入生という子達だあふれていた。
私も、早くコンパーメントにすわらなきゃ、のりおくれちゃうよ。
慌ててあたりをみまわす。
ーやばい、もう皆友達とか作り始めてる…!
兄の様にコミュ障ではないはずだが、少し緊張する。前方に、女の子3人で座っている席を見つけた。
あそこにいこう、と歩きだした瞬間、目のはしに白い、モコモコした物体(?)をみつける。それ、は小刻みに震えていた。
だ…っ誰!?っていうか、生徒、なのかな…!?
「ひっく…うぇ、え、うぅぁ…」
ー泣いてる…?おそらくなれない場所に一人で、さみしいのだろう。しかも、明らかに普通の人とはいえない、真っ白な髪。
「…ねえ!あの!…大丈夫…?」
声をかけると、それ、はゆっくりとこちらを振り向いた。



真っ白でやわらかそうな、ワタガシみたいな髪。大きなピンク色の目。小柄な体。まるで、絵本からでてきたみたいな。

考えるより先に、体が動くなんて、初めてだった。
私は膝をつき、手をさしのべ、超いい笑顔でいいはなった。

「お嬢さんーー私と、お友達になってくださいいやお友達以上に!」

のちにー彼女の名前がマリーだと知った後にー"ホグワーツのマリー廃ナンバー2"と呼ばれるのは、もう少し先のことである。

***************




「そっか…!私も一人なの…ありがとう、モモちゃん!」
そして、パッと花のような笑顔をうかべる。かわいい。可愛すぎる。
最初、彼女は、驚いたのか、うつむいて真っ赤になっているだけだった。けれど数分間か話しているうちに、慣れてきてくれたのか、普通に話せるようになっていた。

「ごめんね?いきなりあんなこと言って…でも、ね、仲よくなれてよかった!よろしくね、マリーちゃん!」
彼女の名前は小桜茉里、つい最近この学校への入学通知が届いたらしい。
「私もーーこれから、よろしくね!」
その、明らかに普通の人間ではない容姿については、何も語らなかった。私も聞かない。だって私にも、あるから。
「ねぇ、マリーちゃん…組み分けって、しってる?4つの寮があって、それぞれの人格ごとにわけられるんだって!楽しみだなー、あ、これおいしい、たべる?」
"百味ビーンズ"、と書かれた瓶の中から、焦げ茶色のものをマリーちゃんに差し出す。
「組み分け…?そんなのあるの…?ううう…怖い…って、うっ!」
ビーンズが口に合わなかったのか、マリーちゃんが顔をしかめた。おいしいのに。
「うん、あのね、グリフィンドール、ハッフルパル、スリザリン、レイブンクローってあってね、あ、うちのバカ兄はここなんだけど…あっ」
気づかないうちに、時間がたっていたらしい。列車がとまる。
「おりなきゃ!いこう、マリーちゃん!」
マリーちゃんは力が弱いのか、荷物をとるのに一苦労している。慌てて私はマリーちゃんの荷物を半分もつ。


「「わあ…っ!」」
目の前に広がるのは、大きな城。綺麗で、息をのむ。

ここから、あたらしい自分の生活がはじまるんだ、と思うと不思議と胸がたかまる。


「ねえ、マリーちゃん?」
「どうしたの?」
「たとえ、寮が離れても、ずっと友達でいようね!」
マリーちゃんがぱっと笑顔になる。
「…うん!」



続く!
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