銀魂

□これ以上、必要なし
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「神楽ーお前、手紙届いてるぞー」
「ちょ!銀さん!これラブレターじゃないですか!?神楽ちゃ…っ」
「チゲーヨ。モブレターネ。モブからのレターでモブレターネ」



それ以上、必要なし





黙っていれば美少女。そう自分に言ってきたのは新八だったか。
失礼なやつネ。私はどっからどう見ても歌舞伎町の美少女ヨ、と銀ちゃんに言うと、まあ、それもあながち間違ってねーかもな、と言った。でも、正直。私が欲しいものは私を取り巻く男じゃない。

「よぅ、税金泥棒。市民の金をしぼりとって優雅に昼寝アルか」

自分と対等に戦えるー

「おう、なにやってんでぃ、クソチャイナ」

ーライバルなのだ。




「そろそろ小休止にしねーか。団子ぐらいおごってやらぁ」
私達はいつものように小一時間ほど殴り合いの喧嘩をしていた。警察官と少女。はたからみれば異様な光景にうつるだろう。けれど二人にとってはいつものことなのだ。


他の男はありえないヨ。私をガキ扱いして本気で戦ってくれないネ。そういうと、サドは私にそりゃちょっとちげーだろぃ、と言ったことがある。

その言葉の意味は今も少しわかっていないが、コイツはいつも喧嘩をしてくれる。

「フン、疲れたアルか。口ほどにもないやつネ。…まあ、団子は食うケド、ナ」

「この異常食欲が。…近くにうめー団子屋がてきたんだと。しょーがねぇから食わせてやらぁ」

コイツも、最初に比べればだいぶ優しくなったな、と思う。昔は一緒に団子屋にいくなんて考えてもいなかった。

特に、最近優しいんだよナ。何かあったアルか。

聞いてみたいけど聞けない。自分の思いすごしかもしれないし。

まぁ、私もあいつも大人になった、ってことだよナ。
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