銀魂
□君の知らないトリックオアトリート
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「「もうすぐハロウィンですね。それでは皆さん、トリックオアトリート!」」
テレビの向こうの結野アナがにっこりとほほえんだ。
ハロウィン?なにソレ。
「銀ちゃーん。はろうぃんって、なにアルか?」
「え、ああ、それはな、ウン…。あれだよ、アレ…」
君のしらない
「と、いう訳ネ。どういうもんか教えてヨサド」
あの後、銀ちゃんはハロウィン、が何か教えてくれなかった。つまりそれは、さぞかしいいものにちがいない。
「なんで俺に聞くんでェ」
「お前どーせ暇ダロ。今だって公園で昼寝してたアル」
まったくとんだ税金泥棒ネ、と言うと、サドはなんだ、それでか…とつまらなそうにつぶやいた。
一体他になんの理由があるっていうネ。やっぱこいつバカアル。
「で、結局何アルか。さぞかしいいもんなんだろーナ。つまらなかったら承知しないアル」
「なんで教えてもらう立場でそんなえらそーなんだよテメーは。ハロウィンっていうのはだな…」
サドはニヤリ、と笑うと言葉を続けた。
「オンナがオトコにイタズラ、する日、でさァ」
……………は?
「いや意味わかんねーヨ」
「なんでィその薄い反応」
イタズラ。まあ、それなら銀ちゃんが自分に教えてくれなかった理由もわからんでもない。
「でも、イタズラって一体なにするネ。しかも、やったとしてなんのメリットがあるネ」
「イタズラって言ってもアレでィ。アレをピーーしてピーーするピーーの「それ違うイタズラだろうがァァァァァァ!」
「それだけじゃねェよ、もし、イタズラに成功するとなァ…」
「好きなだけ男の金でお菓子をくえるんでぃ」
「マジでか」
お菓子を食べ放題。常に食料が枯渇して、食に飢えている自分に、こんなに最高の条件は無い。
「それ、のったネ。絶対オメーをビックリさせてやるヨ覚悟しナ!」