☆短編☆
□テニプリ女子と会話
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「え?あー…その件は保留にしてんだ」
「「………え?」」
二人同時に目が点になる。
白黒ハッキリ決めるさっぱりした昴の性格からは想像できない答えに驚きを隠せないでいた。
「え、えっと……なんで保留に?
手塚さんに対する自分の気持ちがそのときは曖昧だったってことですか?」
杏がそう問いかけると、ほうづえをつきながら氷しか入っていないアイスコーヒーのカップをぐるぐるかき混ぜながらうーん…と考える昴。
「私からみてお二人はすごくお似合いですし、手塚先輩はほんとに昴先輩のことが好きなのが態度でよくわかりますよ?」
この前偶然二人が話しているのを見かけた桜乃がそう言う。
「まぁ、曖昧ってのも合ってるんだけど……私はコーチでもありマネージャーでもあるから、
仮に付き合ったとしたら部員全員に平等に接っせなくなるかもって思ったし……それに全国大会まで少しの気のゆるみも許されないからな。
まぁ手塚君なら大丈夫だろうと思うけど、一応な」
そういって強気に微笑む昴を見て二人はポカンとする。
この人は何よりも部員を思い、考えているのだと改めて感じた瞬間だった。
「………昴先輩は手塚先輩のこと、好きなんですか?」
一番聞きたかった言葉を桜乃はついに聞いた。
「……………。」
昴は一瞬目を見開き無言になるが、すぐに表情を変えてこう言った。
「なーいしょ。」
口の前に人差し指を立てて、パチリとウインクをしていたずらっぽく笑う昴。
そんな憧れの先輩の小悪魔な行動を見て、二人は目を見合せ思わず吹き出した。
(じゃあ不二さんとはどうなんですか?)
(え?周助?仲のいい幼馴染みだけど)
((うわぁ…))
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