OP小説

□ひろいもの
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いつになく穏やかな今日この頃、俺はコーヒーを持って自室へ向かった。最近、島で見つかった海軍にしつこく追われ、まったく落ち着く暇がなかった。やっとのことで振り切って、今にいたる。こんな日は楽しみにしていた本を読むに限る。ソファに座り本を開くと、
「キャプテン!キャプテン!」
ベポが叫びながら部屋のドアを叩いてきた。
「‥‥‥なんだ。」
とにかくめんどうだが、一応答えてやる。
「ちょっと来てよ。」
しぶしぶ部屋からでる。甲板に出てみると、ほとんどのクルーが船から身を乗り出して海を見ているようだった。俺が来たことに気付くと、皆道を開けた。
「船長、見てみてください。」
そこにいたペンギンが言う。海をのぞいてみると、そこには一艘の小舟があった。中を見てみると、人がいるようだった。
「‥‥‥子供か?」
「そのようです。どうしましょうか。」
「どうするって、昨日の嵐でここまで流されたんだろうが。ほっといたら死ぬに決まっている。」
昨日の夜は、最近稀に見る大荒れの夜だった。そのおかげで海軍から逃げることができたのだ。
「おい、シャチはどこだ?」
「はーい、なんですか船長?」
「ルーム、シャンブルズ」
「えっ!?ちょっ‥‥」
シャチが最後まで言葉を言い切る前に、したの小舟へとやられてしまった。そして、さっきまでシャチがいたところには、小さな女の子がいた。ローは女の子を抱きかかえると、船の中へとはいっていった。
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