OP小説

□雨の日は
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俺は甲板を打つ雨の音で目が覚めた。もともと俺は寝起きが悪い。だから朝のテンションはすごく低い。しかし今日はそれに加えてこの雨だ。とてもじゃないが今から起き上がる気にはなれない。

(もう一回寝るか。)

そう思って寝返りをうち、目を閉じた。だんだん眠りに入っていく。もう少しで眠りにつけそうになったその時、

「ヨーホホホホホ!みなさーん、朝ですよ〜。今日も目覚めの一曲行きましょう!」

ブルックの甲高い声が部屋に響き、さらにうっとおしいギターの音が頭を突き抜ける。俺はたまらず、布団を頭まで引き上げたが、全然役に立たない。

(くそ、なんなんだよ今日は。)

布団から出ないと音楽が止まらないことは知っているので、しぶしぶ布団から出た。そのままキッチンに入る。

(ここならまだ少しは静かだろう。)

そう思っていた俺の考えは甘かったようだ。キッチンでは、すでにほとんどの人が席についていた。大騒ぎしながら朝食を食べている。(特にルフィ)いつもなら一番遅くに起きるため、誰ともかぶらずに1人で落ち着いて朝食をとっていた。

(クソ、なんで今日に限って早く起きちまったんだ。はぁ‥‥まぁいい。もう少しすれば出て行くだろう。)

そう思い、シャンブルズで本を取り出した。しばらく読んでいると、さすがに腹が減ってきた。だが、誰も出て行く様子はない。俺は大事なことを忘れていた。

(今日は雨じゃねぇかよ。はぁ‥‥‥)
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