OP小説
□誕生日 ローside
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目が覚めた。
(ここはどこだ?)
いつも寝ている場所とは違うことに気づく。昨日のことを思い出してみた。
(そうか、昨日調子にのってワイン一本あけちまったんだ‥‥‥。そこからの記憶がねぇ。誰かが運んでくれたのか。)
そう思うと、起きあがった。まだゾロとルフィはねている。起こそうかとも思ったが、昨日2人の騒ぎっぷりを思い出し、起こすのをやめた。
部屋から出て、キッチンへ向かう。ドアを開けると、サンジとロビンがいた。
「おっ、ローかおはようさん。二日酔いはねぇか?」
「あぁ、俺はあれくらいで潰れたりはしねぇ。」
「あら、ふふっ。その割りには1番早く寝てたようだけど?」
(そ、そうだったのか‥‥)
思わぬロビンの言葉にたじろいでしまった。
「そ、そういえば、ほかのやつらは何をしているんだ?」
一瞬2人が固まったように見えた。
「フランキーとウソップは先に食べて船の整備中よ。ナミは地図を書いてるわ。チョッパーとブルックはさっきまでいたのだけど、いつの間にかいなくなってしまったわ。」
ロビンの返事をきくと、さっきのは見間違いだったのだと思った。
「そうか。じゃあ黒足屋、何か食べるものを頼む。」
「あいよ。」
朝食が終わった頃、
「くそ、あいつらまだ寝てやがんのか?ちょっと起こしてくるな。」
そういうと、サンジがでていった。ロビンは、本を読んでいる。俺も、そばに置いていた読みかけの医学書を開く。だが、
[おい!いい加減おきやがれ、てめぇら!飯が覚めちまうだろうが。
なに!めしか!食うぞ!腹減ったぁ
んだよ、てめぇ。もっとマシな起こし方あるだろうがよ!このエロコック
なんだと、マリモヘッド!いつまでたっても起きてこねぇ方がわるいんだ!さっさとしやがれ!]
飛んでくる罵声に、とても本を読むような気分にはなれなかった。
部屋を出ようとしてドアノブに手を掛ける。すると、勢いよくドアがひらいた。
「めし〜!」
ガン!!
思ってもみなかった衝撃に、思わず頭を抱えてうずくまる。
「あぁ!トラ男!大丈夫か!?」
(大丈夫なわけあるか!!)
俺は無言で立ち上がる。ルフィの方へ手を出す。
「ルーム、シャンブルズ」
刀を手にとると、
「ちょっと、おとなしくしてもらおうか。」
精一杯のにらみのおまけつきでルフィをバラバラに刻んだ。
「黒足屋、こいつがおとなしくなったら組み立ててやれ。」
「あいよ。お前も苦労が尽きねぇなぁ。」
俺は、サンジに軽く笑いかけると、外へ出た。