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□約束
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※2000年後の貴方へシリーズ
・・・・・・・・・・・・・・・・・


ミーナ「サシャってもうちょっと女の子らしくできないの....?」

サシャ「女の子らしくですか....?十分女の子ですよ?」

ミーナ「そんないっぱい食べる女いないからwww」

サシャ「だって食べることが幸せなんです!!」

クリスタ「サシャ可愛いのにもったいないって、ほら、廊下で食べ歩きしない!」

サシャ「可愛くないです!それに......い"っ」

???「あ?」

サシャ「あ"!(私の芋が落ちるっ...!)」

ポスッ

サシャ(ナ、ナイスキャッチ....)

サシャ「すいません!肩ぶつかっちゃって....!」

???「あー、俺も余所見してたから悪ぃ.........」

サシャ「――――え?」

サシャ(この声.....)

???「じゃあな」

サシャ「あっ」

ミーナ「サシャ大丈夫?」

サシャ「だ、大丈夫ですよ!!芋も無事でした....!」

ミーナ「本当に芋命よね....」

サシャ「当たり前じゃないですか.....!!」

サシャ「......ジャン」

クリスタ「なんでサシャ名前....」

サシャ「...ふふっ秘密です」

サシャ(また、会えた.....ジャンはあの様子だと私のこと覚えてないのかな....)









マルコ「ジャン」

ジャン「あ?」

マルコ「さっきぶつかった子ってさ....」

ジャン「.......」

マルコ「覚えてない?」

ジャン「ぶつかった時、初めて会った気はしなかった」

マルコ「......」

ジャン「でも、いまいち思い出せねぇーんだ」

マルコ「そっか......」

ジャン「マルコはなんで全部覚えてんだ?」

マルコ「なんでだろうね」

ジャン「...」

マルコ「僕もわからないかな」

ジャン「......ちょっと昼飯買ってくる」

マルコ「いってらっしゃい」


ー購買ー

ジャン「何食うかな....」

サシャ「あ....!」

ジャン「お前はさっきの....」

サシャ「えへへwお腹いっぱいにならなくてw」

ジャン「二度目かよ」

サシャ「むむ!腹が減っては戦はできません...!」

ジャン「戦なんて.......そ、そうだ、良かったら一緒に飯食わねぇか?」

サシャ「は、はい....!」



ジャン「じゃあ、お前とは隣のクラスなんだな」

サシャ「そうですねw学年一緒ならいつでも会えます!!」

ジャン「そ、そうだな....」

サシャ「あ!もう、こんな時間!!次移動教室なんで失礼しますね...!」

ジャン「おう!あ、待て...!」

ジャン「えっと.......サシャ.....?」

サシャ「......!!」

ジャン「−!?」

ジャン(俺..!今なんで、知らない筈なのに.......)

サシャ「あ、あの!では...!」

ジャン「あ、ああ...!」

ジャン(サシャ....なんで俺この名前。すごく懐かしくて、昔何度も呼んだ覚えがある.....)

ジャン「クソッ....思い出せねぇ....」



マルコ「あ、おかえり!」

ジャン「ああ...」

マルコ「ジャン?どうしたんだい...?」

ジャン「なぁ、マルコ。俺とサシャって前世でどういう関係だったんだ.....?」

マルコ「それは....僕もわからないかな」

ジャン「は...?お前全部知ってるんじゃないのかよ?」

マルコ「知ってるよ。僕が生きてた時まではね」

ジャン「......」

マルコ「でもきっと、いつか思い出すよ.....ジャンならね」

ジャン(....やっぱりわからねぇ)





サシャ「ジャン...思い出してくれたんでしょうか?」

サシャ(前世の時みたいに呼ばれてすごく嬉しかった.....)


−放課後−

サシャジャン「「あ」」

また、昇降口でたまたま会った。

サシャ「ジャンも部活やってるんですね」

ジャン「一応な...成績のため」

サシャ「なるほど」

ジャン「お前は、それ持ってるってことは弓道部?」

サシャ「はい!!弓道と馬術は父の教えでやってるので」

ジャン「すっげぇーな....」

サシャ「全然すごくないですよ...!」

ジャン「今度試合見たい」

サシャ「ええ!?やめてください..!下手くそなんで....!」

ジャン「いや、そうじゃなくてお前やってる所が見たいっつーか....」

サシャ「え...?//」

ジャン「あ、いや//なんでもないっ....!!.....じゃあな!」

サシャ「あ、ジャン!!って、行ってしまいました....」

サシャ(.......昔こうやってジャンと.....ジャン、早く思い出してくださいよ)





ジャン(サシャと話してると懐かしさを感じる。前世でどういう関係だったのか....それは自分で突き止めるしかないか....)





キース「貴様は何もだ!?」

ジャン「トロスト区出身!ジャン・キルシュタインです...!」

−−−−−−−−−−−

マルコ「ジャンは強い人ではないから―――」

――――――――――――――

ジャン「お前....マルコなのか....?」







ジャン「っ!?―――――」

チュンチュン 🐦

ジャン「夢....か....」

ジャン(俺は、一体....)

ジャン母「ジャン!!早く起きなきゃ遅刻するでしょ....!!」

ジャン「わかってるっつーの....!」

ジャン(最後...なんでマルコが死んで....)

ジャン「クソ.....!わけわかんねぇ.....」

母「おーい!!」

ジャン「うっせぇ!!ばばぁ!」






母「気をつけていってらっしゃい」

ジャン「おう.....」



イヤホンをつけていつもの通学路を歩き始める。

ジャン(巨人と戦ったあと....遺体回収みたいな中で、マルコを見つけたんだ....)

ジャン「マルコは巨人に.....」

マルコ「僕がどうかした....?」

ジャン「!!」

マルコ「アハハwジャン今すごい顔w」

ジャン「いきなりビックリしたんだよ...!!」

マルコ「ゴメンゴメンwでも、難しい顔してたよ....」

ジャン「.......」

マルコ「?」

ジャン「なぁ、マルコは....」

マルコ「ん?」

ジャン「っ―」

ジャンは言葉を飲み込んだ。

ジャン「なんでもない....」

マルコ「そう?まぁ、悩みならいつでも聞くから」

ジャン「おう、ありがとうな....」

マルコ(もしかして、気づいたのかな....)






ジャン(授業に集中できねぇ....夢でマルコが死んでた.....けど、これは夢じゃなくて、前世の記憶なのか.....?)

ベルトルト「ジャン?顔色悪いけど大丈夫??」

ジャン「え、ああ...大丈夫だ。ちょっと考え事をな」

どうやら、隣の席のデカブツが心配するほど俺は顔色が悪いらしい。

ふと外を見ると、グラウンドで陸上の授業をしている、女の子たちが見えた。

その中で、見覚えるのあるポニーテールの子がいた。

ジャン(あいつ運動神経凄そうだな.....ん?)

リレーでサシャが走っている。
そして、ゴールに女の子たちがパンを持っていた。

ジャン(サシャのスピードが上がった!?)

サシャ「パァァァアアアアンンンン!!」

サシャがパンを持っていた女の子に飛びついてゴールした。
みんなから拍手をもらうが、サシャ自身はそんなことよりパンなのだろう.....。

ジャン「はっ...(昔から変わんねぇな...あいつは....)」


む、か、し......?


ジャン「っ....!」

突然頭痛に襲われ、ベルトルトが声をかけてくれるのが聞こえたが、俺は気を失ってしまった。


―――――――――
―――――
―――
――





サシャ「ジャン大好きです!」

サシャ「ジャンがミカサを好きでも諦めませんからね....!」

サシャ「ジャンがいてくれれば良いんですけどね.....」

サシャ「巨人に勝ったら、一緒に暮らしましょうね!?絶対ですよ!?」

サシャ「班長の為に、ジャンの為に私は貴方に命を捧げるんです」

サシャ「班長!!書類早く書いてくださいよ!」

サシャ「私は先に死んだりしませんからね」

サシャ「ジャンが私を忘れても、私がジャンを忘れても、いつかまた思い出しますよ」

サシャ「愛してます.....」

サシャ「いやああああああああああああああああああ......!!」

サシャ「ジャン、ごめんなさい.....」

サシャ「生まれ変わったら....」

サシャ「また.....会いましょうね?」

サシャ「約束です」


サシャ「さようなら」


――
――――
―――――――
――――――――――



ジャン「っ.....!?」

俺が目を覚ますとそこは保健室。
夕暮れの陽射しが窓から入ってくる。



ジャン「.....全部思い出した」

ジャン「俺は、俺は.....最後、サシャを助けられなくて....約束を.....」

マルコ「思い出したんだね」

突然カーテンが開けられた。

ジャン「マルコ.....」

マルコ「ジャンとサシャは恋人同士だったんだよ」

ジャン「......お前なんで知って」

マルコ「僕が死んだ後だったけど、僕は死ぬ前からそうなるんじゃないかって思ってたよ。ジャンのミカサへの想いは届かないだろうなと感じてたし」

ジャン(グサッ)

マルコ「それより、早く行ってきたらどうだい?」

ジャン「どこって....」

マルコ「約束果たしに行くんだろ?」

ジャン「ああ、そうだ」

マルコ「行っておいで、サシャはずっと待ってたよ」

ジャン「!!....マルコはなんでもお見通しだな。ありがと、行ってくる」

マルコ「うん.....」

マルコは保健室から出ていくジャンの後ろ姿を見送った。

マルコ「やっぱり、ジャンは変わらないな」







ジャン「サシャは、部活か....?!」

弓道部部室に向かう途中でサシャらしき後ろ姿が見えた。

ジャン「サシャ!!」

サシャ「ジャン....どうかしたんですか?」

ジャン「くそっ....はぁはぁ」

走ったせいで息切れが酷い。

呼吸を整えて、少し息を吸った。

ジャン「俺、全部思い出したんだ....」

サシャは目を開いた。

ジャン「遅くなってごめんな....」

優しくサシャを抱き寄せた。

サシャ「っ.....」

ジャン「本当にごめん....」

サシャ「本当ですよ....どれだけ待ったと思ってるんですか......グスン」

もっと強く抱きしめる。

サシャ「やっと約束を果たせた....」

ジャン「......」

サシャ「もう、ジャンは私を思い出してくれないんじゃないかって諦めてましたよ...」

ジャン「.......悪い」

サシャ「でも、やっぱりジャンはちゃんと約束を守ってくれますね.....」

サシャ「前世で、自分から死なないって約束したのに、結局巨人にやられてしまいました。本当にごめんなさい」

ジャン「....もう、いいんだよ。こうやってまた会えたんだ。俺はそれで今すっげぇ嬉しいの。だから、泣くな」

サシャ「ジャン....」

ジャン「....こんな俺だけどまた一緒にいてくれるか......?」

サシャ「...!!もちろんです!ジャン以外なんて考えられません...!」

ジャン「っ//////俺もだ....////」

サシャ「ふふwジャン、顔真っ赤です」

ジャン「う、うるせぇな////」

サシャ「ジャン大好きです!!」

ジャン「俺も、大好きだ」









end.

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