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□カップル限定プリン
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今日は久しぶりの休日だ。
だから、みんなまだ遅くまで寝ている。

だが、俺は今日早く起きた。むしろ、全然寝れなかった。



そう・・・



サシャ「あ!ジャン遅いですよ!
早くしなきゃ、カップル限定プリンゲットできないじゃないですか!」

俺が早起きした理由はサシャからの初デートのお誘いだったからだ。


―昨夜・夕食時―

サシャ「あのぉ....ジャン、お願いがあるんですけど」

ジャン「なんだ?一緒に食料庫行きましょうとかだったら、そんなお願い聞かねぇぞ」

スープを一口飲む。

サシャ「違います!そんなんじゃありません!」

ジャン「じゃあ、なんだよ....」

サシャ「フフーン♪コレです!!」

バッ!!

俺の前に差し出された1枚のチラシ。

ジャン「....んー?カップル限定...プリン...!カップル限定!?!?」

大きい声を出したせいで、みんなが一斉にこっちを向いた。

サシャ「そうなんです!だからわたし達なら問題なく行けますし、デートも兼ねて行きたいなーって思いまして」

ジャン「なっ....!?///////デート!?」

サシャ「はい!デートです!たくさん食べ物が食べれます!!明日朝早くに行きましょう!!じゃ、また明日!」

ジャン「お、おい!ちょっと待て!...ってアイツ早いな...」

マルコ「良かったね。ジャン。」

ジャン「何がだよ」

マルコ「そんなこと言って、本当は嬉しいんだろ?」

ジャン「そりゃ、まぁ...」

マルコ「なんたって初デートだもんね」

ジャン「//うっせ!でも、初デートの誘いは俺からしたかった」

マルコ「ははっ。ジャンらしいね。でも、良いんじゃない?ジャン恥ずかしがってどうせ言えないでしょ?w」

ジャン「んなことねぇし!」

マルコ「まぁ、明日頑張ってきなよ。それじゃ僕も先行くね」

ジャン「ああ...」



―――とは言ったものの、サシャと服装が可愛すぎて理性保てるか心配。

サシャ「やっとだどり着きましたー。流石にこれだけ歩くと疲れますね....お昼の時間なので丁度いいかもです」

ジャン「.....」

サシャ「あの.....ジャン?」

グイッ

ジャン「うおっ!?急にそんな顔近づけんなよ!びっくりするだろうが!」

サシャ「だってジャン話しかけても反応なかったんですもん」

ジャン「あ、そうだったのか...悪ぃ」

サシャ「まぁ、別にいいです!それより、ほら早く行きましょう!!」

ジャン「おう!」


――店内
店員「いらっしゃいませ」

サシャ「あの!まだ、カップル限定プリンってありますでしょうか!?」

店員「はい。ございますよ。そちらをお召し上がりで?」

サシャ「はい!(これでやっと食べれます!)」

店員「では、恋人同士であることを証明できるものを見せてください」

サシャジャン「「え?」」

店員「チラシに書いてありますよ」

サシャとジャンは、そう言われチラシを読み直す。

そこには小さい字で....

【恋人同士だと証明できるものを提示する必要がございます。例.写真、指輪、ペアルック物】

サシャ「そ、そんなぁ...どうしてもダメなんですか?」

店員「申し訳ございませんが、これだけは」

サシャ「そうですか....」

肩を落とすサシャ。
今にも泣きそうな顔で、

サシャ「じゃあ、帰りまジャン「なぁそれってよ」

店員「はい」

ジャン「写真とかものじゃなきゃだめなのか??」

店員「いえ、そういうわけではございません。これはただ例として...」

ジャン「じゃあさ、しっかり見とけよ店員」

店員「ちょ、お客様!?」

サシャ「え?」





どうしてジャンの顔がこんなに近いんでしょうか。

サシャ「(!...これって!////)」

サシャ「ふぇっジャ、ジャン!皆見てますから、離して下さい」

ジャン「え?あ、わ、悪い!!/////」

サシャ「い、いえ////」

皆の視線が痛いくらい刺さってくる。

店員「えっと、では席までご案内します」

席に着くまで、お互いまともに顔を見れなかった。



ジャン「あの、サシャ」

サシャ「な、なんでしょ...」

ジャン「そのさっきは悪かった。なんか悲しい顔して泣きそうな顔見て、体が勝手に動いちまった」

サシャ「そ、そんな気にしないで下さい////ジャンがキスしてくれなければ、プリンは食べれなかった訳ですし、それに......」

ジャン「それに?」

サシャ「す、すごく恥ずかしかったですけど、嬉しかったです/////////」

ジャン「////////」

周り「(なんなんだバカップル)」

店員「お待たせしました。カップル限定プリンです」

サシャ「ありがとうございます!」

店員「いえ。ごゆっくりとお召し上がりください」

サシャ「ふぉぉおお!!ジャン見てください!このカラメルソース量!」

ジャン「こりゃまた甘そうだな...」

サシャ「いただきます!!」

ジャン「どうぞ」

パクッ

サシャ「んんんんーーん!!口の中が幸せです!//」

そう言いながら、美味しそうに食べるサシャをずっと眺めてた。

ジャン「(こいつが物食ってる時の顔って本当に幸せそうで、すげぇ可愛い。見てるだけでもいい)」

その視線に気づいたのか....

サシャ「ジャンもどうぞ!」

ジャン「え、いや、俺はいらねぇからお前が食べろ!」

サシャ「そんな!ジャンもせっかくなんですから、食べてくださいよ!」

ジャン「じゃ、じゃあ一口だけ...」

サシャ「はい!あーん...」

パクッ

ジャン「(あーんとか結構恥ずかしい////)う、うめぇ!」

サシャ「カラメルソースがなんとも言えません!最後の一口いただきます!」





――店の外
サシャ「すごく美味しかったですね!また、来たいです!」

ジャン「俺はもう勘弁だ....」

サシャ「ええーそんな!じゃあ、次はバイキングで!」

ジャン「また、食べ物かよwもっとデートらしく買い物したりしねぇの??」

サシャ「え?デートって食べ物食べる所廻るんじゃないんですか??」

ジャン「は??」

サシャ「え??」

二人の間時間が少し止まったようだった。

ジャン「なぁ、それだれから聞いた?」

サシャ「ユミルです」

ジャン「アノヤロォォォオオオオオ!!!!」

サシャ「ちょ、ジャン!こんな道の真ん中で大きい声で叫ばないでください!」

ガシッ

サシャ「わ!ジャ、ジャンそんな強く肩掴まないでくださいよ!」

ジャン「サシャいいか??」

サシャ「へ?」

ジャン「デートっていうのはだなぁ...恋愛関係にある、もしくは恋愛関係に進みつつある二人が外出し、一定の時間行動を共にすることなんだ!!」

サシャ「え、あえっと、つまり?」

ジャン「食いもんだけじゃなくてだな、洋服一緒に見たり、映画や展覧会・演劇・演奏会の鑑賞、遊園地・アトラクション、夜景などを楽しむ。のがデートだ!!」

サシャ「なるほど....じゃあ、次のデートの時は、ジャンが誘ってください!ニコッ」

ジャン「あ、あたりめぇだ!楽しみにしてろよ」

サシャ「はい!」

ジャン「このあとどこか寄ってくか?」

サシャ「寄って行きたいのですが、明日出すレポートできてないんですよw」

ジャン「はぁ!?あのレポート出さなきゃ成績下げられんだぞ!」

サシャ「わかってますよ。だから、今日はこれで帰ります。」

ジャン「....じゃあ、俺レポート手伝う」

サシャ「本当ですか!?ありがとうございます!!」

ジャン「お、おい!こんなとこで抱きつくなよ。恥ずかしいだろうが」

サシャ「さっき公衆の前でキスしたジャンには言われたくないですね〜(ニコニコ」

ジャン「っ///ああ、もうわかったよ!!ほら、帰るぞ!」

サシャ「はーい!」


end.

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