パァン!

□パンから始まる恋
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1話「パンから始まる恋」


ジャンはこれから、ミカサに想いを告げる。

エレンしか興味のない彼女への告白には覚悟は出来ているが、想いだけでも伝えておきたかった。




ミカサ「で、用ってなに?できたら早くお願いしたい。エレンが私を待ってる」

ジャン「あ、ああ。(想いだけでも!)」

ジャン「あのな、ミカサっ......!」

――――――

サシャ「...ん?誰かの声がしますね(こっちからでしょうか)」

ジャン「俺っ!ミカサのこと......」

サシャ「(あれはジャンとミカサ!?)」

ササッ

サシャ「(これは盗み聞きではありません。食料庫から出てきたときにたまたま通っただけです....)」

ジャン「好きなんだ.....!」

サシャ「(ジャンついに想いを告げましたね)」

ミカサ「悪いけど、私エレン以外興味ない。ので、ジャンとは付き合えない。」

ジャン「っ...!!」

ミカサ「それじゃ、また明日」

サシャ「......」

ジャンはしばらく立ち尽くしていたが、サシャが隠れている木の所までやってきた。

サシャ「(!?もしかして、バレてたんでしょうか!?)」

ジャン「はぁ....わかってたのに言われると結構辛ぇ....」

ジャンはただサシャの隠れている木の反対側に座っただけだった。

ジャン「っ...」

サシャ「(ジャン。泣いてるんでしょうか.......このパンは本当は夜食分でしたけど.....)」

ザッ

ジャン「!?だ、誰だ.....!?」

ジャンはすぐに涙を拭った。

サシャ「私ですよ....」

月明かりの当たる場所へと出た。
お互い顔がはっきりわかる。

ジャン「......さっきの」

サシャ「盗み聞きしたつもりじゃなかったんですけど、たまたま通ったので....」

ジャン「.......言うなよ。俺が泣いてたとか...」

サシャ「言いませんよ...でも、こういう時くらい泣けば良いじゃないですか....」

ジャン「.....!」

サシャ「ジャンの泣き顔は私しか知りませんから、今更強がらないでください」

ジャン「っ.....」

サシャ「これでも、私の方がお姉さんなんですよ??」

サシャがジャンを抱きしめるとジャンも抱きしめ返してきた。

ジャン「う、うっ....」

サシャ「(ジャン意外な一面あるんですね....)」






ジャン「サシャ、もう大丈夫だ.....」

サシャ「それは、よかったです。泣いた方が楽ですから。」

ジャン「ああ、そうだな。サシャありがとな。ちょっと見直した」

サシャ「見直したってどういう意味ですか...?!」

ジャン「まぁ、気にすんな」

サシャ「ムー...気にしますよ」

ジャン「(あ、ほっぺた膨らます顔可愛い....って芋女だぞ...!!)」

サシャ「あ、ジャン。コレあげます。」

ジャン「パン?なんでお前...コレお前の夜食分だったりすんだろ??」

サシャ「いいんです!辛い時は美味しい物食べてください」ニコッ

ジャン「(ドキッ/////)」

サシャ「それじゃ、私教官に見つからないうちに女子寮に戻ります。ジャンも早く戻ってくださいよー!」

ジャン「あ、ああ//(さっきのドキッってなんだ...)」

サシャ「おやすみなさい!」ニコッ

ジャン「っ!////お、おう!!」





ほら、まただ....


あの笑顔見ると心臓が締め付けられる。




1話end

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