ながい夢

□Rabbit☆Rabbit
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部誌をまとめて軽く掃除をして外に出ると、うっすらと暗くなり始めていた。
他の運動部ももういないようで辺りはシンとしている。
足早にコートの横を通り過ぎようとした時、ボールがいくつか転がっているのが見えた。
球拾いは1年生の子たちが頑張っているけど、今日は練習もキツかったし拾いきれなかったのかな。
部室からカゴを引っ張り出してコートに入る。
うーん、思ったより落ちてるな。
明日の朝の真田の表情が目に浮かんで苦笑いする。
こうしてると結構コートって広いなぁ。
この中をみんなは全力で打ち合ってるんだよね。
ホントにすごいなぁ。
よし、これで全部かな?あとは部室に戻して…と思った時だった。


「ハッ…クシュッ!」


しまった!と思った時にはカゴは手から離れ、ボールは見事に四方に散らばっていた。


「アッ…ハハ!」


人間何かを越えると笑ってしまうものらしい。
イライラするよりはいいと思うし、このまま手を動かすのが一番の近道だろう。よいしょっとしゃがみこむ。


その時、キィッとフェンスが軋む音がした。


「…なーにさっきから一人でやってるんスか。」
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