みんなの夢
□雑学の王子様
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「あ!じゃあさ☆」
一番バカなお前が何を言うんだ?という視線が一瞬で突き刺さる。
特に笑顔の魔王サマからの視線なんて物理的に刺さりそうだ。
「なんだ名無しさん?」
「柳の好きな人って誰?」
「!!」
開眼されるとは思わなかったので思わず後ずさってしまう。
じゃ、邪道な質問だったかな。
雑学でも何でもないし。
「へ、変な質問してごめんね?」
「ちょっと来い名無しさん。」
「急に何って痛い!ちょっと〜!?」
ジャージの首根っこを掴まれズルズルと連行されて行く名無しさん。
部室のドアがパタンと閉まると堪えきれなかった笑い声が漏れる。
「柳を黙らせるとはさすがうちのマネージャーじゃのう。」
「ただでさえ暑いんだからあまりイチャイチャしないでほしいよね★」
「でも多分名無しさんは素で聞いただけだぜい?」
「柳先輩ファイト…!!」
「柳もまだ名無しさんのデータは足りないみたいだな。」
「そうですね。」
「さ、さっきから何の話をしているのだ!?」