進撃の巨人
□日記A
1ページ/1ページ
彼は今、少々埃の目立つ廊下を足早に進んでいる。いつもであれば掃除がなっていないなどと思うところだが今はそれどころではない。そんな事に目をやっている暇は無い。大事件だ。事は急を要している。彼の中では。
目的の人物を探しているのだがこんな時に限って見つからない。イライラは募り、眉間に皺が寄る。だんだんとスピードが上がって行く歩みに反して焦りの為にだんだんと遅くなっていっているかのような感覚にまたイライラは募る。悪循環だとは分かっているがこればかりはどうしようもない。ほとんど殺気のような物を醸し出しながら廊下を進んでいるとハンジに呼び止められた。
「ちょっとちょっと!そんなこっわーい顔しないでよね!みんなビビってるんですけど!」
「あ"あ"?」
そんな事知るかと地を這うような声で返す。
「あーあー。怖い怖い〜!あたるなよ!なーんでそんなに不機嫌なわけ?」
「うるせえ。てめえには関係ねえ。用がねえなら話しかけるんじゃねえ。俺は今忙しい。」
そう言い放つと止めていた足を進めようとする。
「いやぁ〜それがさ、用はあるんだよね〜」
「あ"?」
この後に及んでまだ何かあるのかと振り向けば
「会議。エルヴィンに呼ばれてるよ?」
ニッコリと癪に障ることこのうえない笑みを浮かべ、してやったりとでもいうかのように続ける。
「急に入っちゃったみたいだけど、なんか大事な会議らしくてさ〜!」
「チッ…」
大事な会議という事はエルヴィンやハンジだけではなく上層部の人間も来るということで…
(こんな時に…!クソが!!)
リヴァイは歯噛みをしながらハンジについて行った。