作品群
□魔法少女リリカルなのは〜鉄の楽園〜
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ザシュッ
そんな音がすると、男は胸元から大量を血を噴出して倒れた。
どう見ても即死モノだ。
「……今回の仕事も簡単だったな。こんなのに200,000クレジットの報酬を出す管理局が考えられない」
その男の前に立っているのは中性的な少年。肩甲骨まで伸びる黒い髪を無造作に伸ばし、アメジストの瞳は冷たく倒れた男を見る。服装はコートにインナー、ズボンまで真っ黒である。
彼の右手には装飾の少ない大剣がある。大剣に大量の血がついている辺り、この剣で男を殺したのだろう。
少年はその大剣を片手で持ちながら男の耳になにかをして、立ち上がる。
「遺体の処理はその辺の魔導生物がなんとかしてくれるだろ。
こっちはこいつの耳紋手に入れたから、これをクライアントに見せれば仕事終了だな」
少年はその場から離れ、バリアジャケットを解除する。年相応に見える服装に、やけにダボダボなロングコートを着て、少年は小さく「転移」と言う。
次の瞬間、少年の姿は無くなっていた。