進撃の巨人

□#2
1ページ/4ページ



新兵歓迎式の翌日から慌ただしく
立体起動の本格的な訓練が始まった。



さすがと言うべきか
調査兵団は訓練兵の時より格段にレベルが上がっている。

それもそうだ。
壁外には倒さなければいけない巨人が沢山いるのだから。



「今日も疲れたぁ…」

就寝時間前、ベッドの上でペトラが呟いた。


「そうだな。それほど、壁外は過酷と言うことなんだろう」

「サイリは巨人が怖くないの?」

「怖くないと言ったら嘘になる。が、私達は一度も巨人を見たことがないだろ?」


怖がるのは脅威を知ってからさ、と続け、ベッドに仰向けになった。



「強いんだね…サイリは…」

「そんなことない!私だって壁外に出れば何も出来ずに終わるだろう!!」


そう言うと、ペトラは表情を暗くした。

「私、リヴァイ兵長に憧れて調査兵団に入ったんだよ?なのに…これ…」


と言って近くの棚から出したのは、一通の手紙。


サイリ宛てだよ、と言うので中を開いてみた。

手紙には、こう綴られていた。



"サイリ フェルドリア
お前の立体起動は中々だった。
来週の壁外調査まで、俺が指導してやる。
朝食が終わったら俺の部屋に来い。
リヴァイ"


前を見ると泣きそうな顔のペトラ。

「何をしても、サイリには勝てそうにないみたいだね…」

これは悪いことをした。

「悪かった、ペトラ」
「謝らないで、私ももっと頑張らなくちゃって事だから!!」
「ならいいんだが…」


しかし困った。
明日からはたぶん地獄だ。
まだ新兵なのに先行きが不安になった。






次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ