進撃の巨人
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「さぁ、ここだよ」
「ありがとうございました」
私がドアをノックしようとすると、ハンジさんに肩をガシッと捕まれた。
「リヴァイにヤな事されたら、いつでもわたしの所に来ていいよ!てか、用事なくても来ちゃって!!」
「―……あ、はい」
曖昧な返事を返して
今度こそノックした。
「…………入れ」
許可が出るまで若干間があったので少しビクビクした。
「失礼します、サイリ フェルドリアです。おはようございます、兵長」
「そんな堅っ苦しいのはいい。てめぇも、そんな性格じゃねぇだろ」
「…………全部お見通しなんだな、全く。リヴァイには敵わないよ」
こんなにフレンドリーな仲なのは理由がある。
お互いに小さい頃、地下街唯一の子供として
よく一緒に遊んだのだ。
地下街に遊ぶところは皆無だったが、それでも身近な廃材などで遊んでいた。
「早く訓練場に行くぞ」
「はいはい」
歓迎式の時は知らない、気付かないフリをしていたが
私は、リヴァイの事が好きだった。
それは小さい頃のお遊びだと思っているが。
久し振りに見る背中は
相変わらず
大きかった。
→あとがき