進撃の巨人

□#2
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「サイリ!お前、リヴァイ兵長に指導してもらえるって本当かよ!?」

朝食の最中
オルオが私の隣に来て叫んだ。
周りの皆も静まり返った。やめろ、この空気。


「オルオ、食事中はそう喚くものではない」

「…否定しないってことは本当なんだな」


オルオの言葉と同時に周りの皆が騒ぎ出した。

「………そうみたいだな」
「ッチ、俺だって」


「ごちそうさまでした」

オルオを振り切るように呟くと、ペトラが

「兵長の部屋は上司の人たちに聞いたら?」

と言った。
「あぁ、そうするよ」

「いってらっしゃい」
それには答えなかった。
私の耳には、行ってらっしゃいじゃなく、逝ってらっしゃいに聞こえたから。



廊下に出て、回りを見渡す。
すると、眼鏡を掛けた人が歩いてきた。

「あの…「君がリヴァイの言ってた新兵ちゃんだね!?
わたしはハンジ・ゾエ。サイリって呼ばせてもらうよ!

さぁ、リヴァイの部屋はこっちだ!!」


私が何かを口にする前に、上司――ハンジさんは弾丸のように言った。


朝から元気だなぁと思っているうちに、ずんずんと先に行ってしまう。



私は、はぐれないよう、慌てて後を追った。


途中で何人かの上司にトゲのある目で見られたが、
あえて気にしないでおく。









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