小説

□二度目の俺たちは [花魁パロ]
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花魁道中。
俺は旋律した。前世で上司と部下であった、そして恋人であった
エレンが花魁をしているのを見つけた。

江戸時代。

女達は汚い男どもの娯楽のために体を差し出し、金を受け取る。
巨人がいた頃なんかよりもずっと醜い時代だ。

個人の想いなど尊重されることなどなく、ただ時代の流れに身をおくのみ。
そんな中俺とエレンが出会えたのは奇跡であろう。

しかし、他の男に抱かれ、偽りの愛を育んでいるエレンを
見ていることは、何よりも耐え難い。

「おい、」

受け付けの男を呼び、話しかけた。

「はい!誰をご指名でございますでしょうか?」

俺は江戸の町指折りの貴族だ。
そのため俺の顔を知らない奴など江戸にはいないだろうというほど
有名になってしまった。

「あれま、リヴァイ様じゃないかえよかったらうちを買ってくださいな」

隣から話しかけてきたのはここ一番人気の女だ。
顔は美人だし、胸をなかなか大きい。

「リヴァイ様は華をご指名でしょうか?」

受け付けの男は下品に笑いながら、商品を説明するように
華と呼ばれた女の説明をする。

「いいや、俺はあそこの奴を買おう。」

俺は男を無視し、エレンを指差した。
そうすると男は驚いたようで、一度言葉を詰まらせると
とびきりの作り笑顔でこう言った。

「あのような男を抱いてもリヴァイ様は満足なされないでしょう!華を買って行ってください.....」

俺は男の話をを遮るように刀を抜いた。
そうすると男は冷汗を流し、作り笑いもできない状態になった。

「.....おい、今日からてめえは俺のもんだ。」

俺はエレンの目の前まで行き手を伸ばした。
そうするとエレンはどの花魁にも負けない美しい笑顔で

「俺のような男、貴方に相応しくありません。どうぞお引き取りください。」

とだけ言った。やはり前世の記憶はないのか。
それを聞きつけた受け付けの男が怒鳴り散らした。

「貴様!リヴァイ様が買ってくれるのだぞ?このうえない幸せであろう!?」

「黙れ、豚野郎。」

俺は男を黙らせエレンの前に座り目線を合わせた。

「じゃあ、一晩相手してくれるのはいいよな?」

「ええ、喜んで。」

俺はエレンと約束をして店を出た。


灯りが艶めしくエレンの体を照らす。
飾り付けられたエレンの着物をはだけさせ、胸を刺激する。

「はぁあっ......ん.....リヴァイ様....!」

花魁は客を満足させるのが仕事なため、必要以上の快感は与えられないのだろう。
そのせいかエレンは快感に弱い。

「ん...あん.......いやあ......」

「なあ、エレン。気持ちいいか?」

俺はエレンの前の先走りを指に絡め、後ろをほぐし始める。
エレンの後ろからはくちゅくちゅとやらしい音が部屋に響く。

「はぁ....気持ちいいれす....んああっ......!」

少々演技感の抜けない喘ぎ声ではあるが、熱が篭っているあたり
気持ちいいことは確かだ。

「リヴァイ様は....はあんっ.....なぜ俺に優しいんですか?」

「まあ、色々な....」

「そうですか....あん..ああ.....ん」

「もういいか。」

話している合間にもかき回していた後ろはもうぐちゃぐちゃにほぐれていた。
そこに自分のブツをあてがいゆっくり挿入を始めた。

「はああ.....んんっ!あん....」

「くっ.....狭い....!」

いくらぐちゃぐちゃにほぐしたと言っても所詮尻の穴。
狭い。

「あん....リヴァイ様....気持ちいいれすかあ?」

「人のことばかり気にしやがって.....まあ、クソガキにしちゃ悪くない」

俺はそう言い柄にも無く笑顔を作った。

「!!!」

「あ?」

エレンはいきなり冷水をかけられたように青ざめた。
そして泣き出した。大粒の涙が頬を伝いシーツに染みた。

「うああっ....ああああ....!」

「エレン!?どうした?嫌か.....?」

俺は焦ってブツを引き抜き、エレンに覆いかぶさるように抱きしめた。
その間にもエレンは涙を流し続ける。

「うう....リヴァイ様.......うあああっ....なんで.....」

エレンの言っている意味がわからず俺はただただ抱きしめることしか出来ない。

「俺の馬鹿野郎....なんで....なんで!!」

エレンは顔を真っ赤に染め上げ、俺の頬に手を添えた。
それを上から覆うように手を重ねた。

「なんで忘れられたんだ....兵長....!」

「エレン!」

俺は思い切りエレンを抱きしめた。苦しいかもしれないがそれどころではない。

「エレンエレンエレンエレン.....!!」

「ただいまです。兵長。」

「よく思い出したな。」

「ええ、前世でもこうやって体を重ねた時、同じことを言われました。」

「そうか....良かった.....エレン、俺の家に来い。」

「はい」

「俺と結婚しろ。」

「はい」

「じゃあ、......その.....」

「はい?」

俺は少し言葉を濁らせながら、言った。

「続きをしよう。」

「ぷっ.....あははは....そうですね。」

それを聞くと同時に俺はエレンの中に入った。

「はああ!....いきなりいっ....んああっ!」

「はっ....エレ...ン...!」

「あっ....兵長....もっともっと...おく....あん!」

「はっ....このエロガキが....くっ!」

「イク....兵長イきますううう....ああああ!」

エレンの言葉聞くとギリギリまで引き抜き奥まで一気に貫いた。

「へいちょ...んあああああ!!」

俺たちは己の欲をぶちまけた。朝起きたらお前が居なくなってしまうのではと
俺はエレンを胸に抱き、眠りに落ちた。

そしてエレンは性別を隠して俺と結婚した。
しかし最後には暗殺者に屋敷を焼き払われ二人で一緒に最後を迎える。

「エレン。俺について来て後悔はないか?」

「いいえ、ありません。」

「また、来世で会えたら.....」

「はい....また、来世で。」

「愛してる。」

「愛してます。」

焼け落ちた屋敷から見つかったのは男とも女ともわからない
人間の焼きくずだった。

しかしその二人はとても中が良さそうに手を繋いでいた。

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