STAY MY LOVE(O*N)
□燃えちゃった
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アパートの前で、またも僕は立ち尽くしていた。
下の階から出火して、僕の部屋も半分燃えた。
燃えないで残っていたものも、
消火活動の放水の影響で・・・ほとんど水をかぶっていた。
翔:ニノ、しっかり!!
とりあえず、大事なもの、探して。
持っていけるもの、オフィスに持っていこう?
翔さんが僕の背中をさする。
そうだ・・・しっかりしなきゃ・・・。
印鑑とか通帳は残っていた。
卒業アルバムも無事。
パソコンは水浸しだから、アウト。
でも・・そんなのどうでもどうでも良かった。
僕が探してるものが見つからない。
火事って聞いて、一番に頭によぎったもの。
・・・ない・・・ないよ・・・
・・どうしよう・・・見つからない・・・
水浸しでぐしゃぐしゃになった部屋の中で
必死に探している時に・・・
大野さんが来てくれた。
翔:翔くん、状況を教えて!!
・・・今日はスーツをきっちり着てる。
大事な用事があったハズなのに、来てくれた・・・
翔さんとの少しのやり取りの後、
大野さんは僕に近づいてきた。
智:和、今日、うちに来い。
大野さんが言う。
でも僕は、大野さんの顔を見たら
涙があふれて止まらなくなってしまって。
言われたことに、答えなきゃいけないのに
全然見当違いなことを口走る。
和:燃えちゃった・・・大事にしてたのに・・・!!!
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