STAY MY LOVE(O*N)
□甘い?
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家まで大野さんに送ってもらった。
和:ありがとうございました!
あの・・・上がっていきませんか?
コーヒー・・淹れます
なんでだろ、まだ・・もう少しだけ、
大野さんと一緒に居たくて。
智:ありがと。お邪魔しようかな。
大野さんがふにゃって笑う。
部屋に上がってもらって。
僕がキッチンでコーヒーを淹れてる間、
大野さんは自分の手帳を出して・・・何か描いていた。
仕事のアイデアでも浮かんだのかな。
邪魔にならないように、黙ってカップをテーブルに置く。
そして、大野さんの顔を見る。
まだ、何か描いてる・・・
キレイな顔・・・。
長いまつげ、通った鼻筋、小さなくちびる・・
ペンを持つ手もすごくキレイで。
指が細く、長い・・・アーティストの手だった。
僕・・・なんでこんなに見惚れてるの?
思ったけど、目が離せなくて。
・・・キレイ・・・
・・・・・・スキ・・・
え
え?
スキ
スキ?
好き?って・・・
大野さんを?僕が?
え、え・・・
一人、混乱する。自分の感情がワカラナイ。
智:描けた!!!
大野さんが僕を見る。
・・なんか恥ずかしい・・・///
智:描けたぞ、お前。
和:・・え?
智:ほら、わんこ。
僕に手帳を見せてくれる。
そこに描かれてたのは・・
コミカルタッチな犬の耳としっぽがついた・・僕?
智:なんかさ、いつも一生懸命でわんこみたいだよな。
和:・・・そうですか?
智:そうだよ。・・・これ、やるよ。
手帳の1ページを破って、僕に差し出す大野さん。
和:・・ありがとうございます///
・・・どうしよう。
大野さんが描いてくれた僕のイラスト。
すごく可愛くて。
こんな風に見ててくれたんだって思ったら・・・
・・・嬉しくて。
僕の心の中に、ふわっと広がる感情・・・
・・・すき・・・
それは甘い、甘い感覚だった。
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