STAY MY LOVE(O*N)

□甘い?
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カンパーイ!!


声が店内に響く。


もうすぐ3月・・・。

明日からユカさんが産休に入る。

だから・・・「頑張れの会」だって。



主役のユカさんが飲めないのに

僕たちが飲んでいいのかな・・・??


遠慮しなきゃ、と思ってたのに

翔さんが「ニノはビールでいいよね!」って。

すっごい笑顔で言うから、断れなかった・・・。


実は僕、会社の人たちと飲みに来るのは初めてで。

相葉さんとは飲むけど・・・

他の人と飲むのは、ちょっと怖くて。

また・・・児玉さん・・みたいな人が

いたら怖いなぁって・・思っちゃって・・・



でも、今日はユカさんのための会だし。

それにこの会社のメンバーは安心できる。

だから、来たんだ・・・。



僕の隣には、大野さんが座っていた。

楽しそうに飲んでる。


あ、でももう取り皿に食べ物なくなっちゃってる。

これじゃ胃に悪いよ。

翔さんと話が盛り上がってる大野さんのお皿に

無言でサラダを取り分ける。


すると・・・

あ、食べた。

多分、突然お皿にサラダが盛られたこと、気付いてない。

多分、僕がグラスを取り換えても

気付かず飲んじゃうんだろうな・・・(笑)

ま、そんなイタズラしないけど。


僕も話に加わる。

いつの間にか、遠慮がちに飲んでたはずのビールをあおってた。



で。


智:お前、もうこっちにしとけ。


大野さんがリンゴジュースを差し出して

ビールを取り上げる。

そして、そのビールを・・飲んじゃった。


ユ:あ、社長と二宮くん、間接キス〜!!


ユカさんが騒ぐ。

翔さんとエミさんも笑ってる。


和:そ、そんなんじゃないです!!


恥ずかしくなって、言い返した。

僕はこんなに恥ずかしいのに、

大野さんは気にする様子はない。

ただ、僕の背中・・腰のあたりを、

ポンポンと軽く触った。


和:・・・??///

大野さんを見たら・・・


智:間接キス、しちゃったな・・・


微笑みかける。


翔:智くん・・・甘いね!


言われても、全く気にする様子はなかった。


エ:ほんとだ、あまーい!!



・・・甘い・・・かな・・・?





そしてお開きになる頃・・・


僕は酔っていた・・・///


お店の外に出る。

冷たい風が吹き付ける。


吐く息も、白い。


ユカさんとエミさんは、

ユカさんの旦那さんが迎えに来て、仲良く帰っていった。

翔さんは、友達のところへ行く、とタクシーに。


僕は大野さんと二人で歩いていた。






寒い・・・。

僕は昼間、気温が高かったから

そんなに厚手じゃないジャケットを着てた。







智:送ってくから。


大野さんが僕の手を引っ張って、

歩道の内側に入れてくれて、言う。


和:女の子じゃないんだから、大丈夫ですよぉ〜


酔って、あんまり呂律が回らないけど//

女子じゃないんだから、大丈夫。


でも・・・


智:いいから・・・


僕の首に、自分のマフラーをぐるぐる巻きつける。


智:俺が、心配なんだよ。


僕のほっぺをキレイに指で撫でながら言う。




柔らかく微笑んでて・・・





・・・甘い・・・かも///








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