STAY MY LOVE(O*N)
□甘い?
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少しづつ、会社に慣れてきた・・・。
ユカさんの隣が、僕のデスク。
っていうか・・・うちの会社、5人しかいない///
ユカさんは僕と同じ、Webデザイナ。
あとはエミさんって総務的なお仕事してる女性がいて。
翔さんは専務だけど、現役SE兼営業。
大野さんが社長。イラストレータもしてるみたい。
翔さんは、僕をニノって呼ぶ。
たまたま会社の前を通りかかった相葉さんが、
「ニノー!!ニノ〜!!」って叫んで手を振って//
その時から、僕をニノって呼ぶようになった。
ちなみに相葉さんとも仲良くなった翔さん。
「犬みたいに人懐こいな」って、可愛がってるみたい///
大野さんは、和って呼ぶ。
なんでか理由はわからないけど、
「和って呼んでいいか?」って聞かれて。
断る理由はないし、フレンドリーな感じがして嬉しかった。
ユカさんはそろそろ産休に入る。
その前に仕事を教えようとしてくれて。
わかりやすい説明で、僕の頭の中にも
スルスルと入ってきた。
すっかり仲良しになった。
ユ:でも、ずるいんだよなっ!!
和:何がです?
ユ:私が会社で定期購読してって頼んだの、5年も前だよ?
ずっと買ってくれなかったのに、
二宮くんが来た途端、OK出すんだもん!
ユカさんが言ってるのは、『MdN』という雑誌のこと。
大野さんは、未経験で入った僕が少しでも
仕事のコツをつかめるようにって、
この雑誌を会社で買うことにしてくれた。
エ:それだけじゃないよーん。
エミさんがコーヒーを僕たちのデスクに置きながら
会話に入ってきた。
エ:はい!二宮くん!!社長からだよ!
手渡されたのは、またも本。
『ノンデザイナーズ・デザインブック。』
ユ:は?なんで!?私、改訂版持ってないのに!!
エ:だから・・・二宮くんは特別なんじゃない?
和:や、特別とかじゃないですから//
早く仕事覚えろってことだと思いますっっ
僕は少し焦って言った。
エ:特別だよ!だって椅子買い直しだよ?
甘いよ、甘々だよ!?
ユ:だよね〜。甘いよねー(笑)
・・・///
そう、ちょっとだけ甘いかも、とは感じている。
僕が腰痛持ちだと知った大野さんは、
僕のパソコンチェアだけ、負担の少ないものに買い替えた//
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