本のありか 短編

□高緑
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「真ちゃんー!おっはよ♪」


11月21日。
いつもと同じように俺は朝真ちゃんの家にチャリヤカーで迎えに行った。

「早く行くのだよ高尾」


いつも通りおはよう、の答えは返ってこない。

ジャンケンをして相変わらず俺は負ける。

あー……

おれ一応誕生日なんだけどなwww

別に、何も求めてない。
いつも通り真ちゃんと一緒に過ごせればいい。







「高尾…」


ぼそっと真ちゃんが俺の名前を呼んだ気がした。

ってかよんだ。
聞こえたもんwww


まぁ…本人の真ちゃんは俺が気づいてないと思ってるみたいだからなにも言わない。

ペダルを漕いで学校まで走る。



「あー、さっむwwww」

とかいって全然寒く無いけどww

「ふん、俺のが寒いのだよ」

まぁ、真ちゃんは乗ってただけだからなww



「あー、俺のマフラー使う?」

「い、いらないのだよ!!!」


あ、かわいいwwwwww



「…そ、その代わり…」


「…ん?」




「高尾に…あげるのだよ」

え?


手元に出されたのは赤い袋。

「…た、誕生日おめでとう、なのだよ」


俺にその袋を渡すとスタスタと歩いて行ってしまった。

「……え…////」


その袋の中に入っていたのはオレンジ色のマフラーと…

カサッ…

「てがみ……?」


一枚の手紙。

その手紙をみて俺はすぐに真ちゃんを追いかけた。



「真ちゃん!!!!!!!」


「な、た、高尾!!?」

思わず抱きついた。

「真ちゃん、好きだぜ!ありがとな!!」







今年が一番…幸せだよ真ちゃん。





__誕生日おめでとう。お前は俺の相棒…であり最高の恋人なのだよ。大好き、なのだよ!__






END__


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