Dream[
□*夢の中で*
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学校から帰ると、ママの鼻歌が、聞こえてきた。
「 舞、聞いて。卓也君の舞台チケットとれたわよ。今回は、通は、仕事でいけないんだけどね。」
「舞台って、黒執事?」
「そうよ。」
「やった。嬉しい。」
「んふふ。」
かなりご機嫌なママ。
そりゃ、そうだよね。
ママも、卓也さんの大ファンだし。
「ファンタおいで。」
駆け寄ってきたファンタを抱き上げる。
「ファンタ、お兄ちゃんが帰ってくるまで、一緒にいようね。」
嬉しいのか、私の頬を舐める、ファンタ。
「くすぐったい・・・。」
ファンタを抱いたまま、ソファーに横になると、急な眠気に襲われる。
「 舞。」
「卓也さん。」
「また、さん付け?卓也でいいって。」
「・・・うん。卓也・・・さん。」
「ん、最後のさんはいらないって。」
「だって・・・。」
「徐々に、呼び捨てしていけばいいよ。」
そういって、私の頭を撫でてくれる。
はぅっ・・・、幸せすぎだよ。
「卓也・・・・さん。」
「ん?どうしたん?」
「呼んだだけだよ。」
「なにそれ。」
笑いながら、頬っぺたをツンツンしてくる。
「やわらけぇ。」
触られた頬っぺたが、熱くなる。
「・・・顔真っ赤・・・。」
卓也さんの胸に抱き寄せられる。
「・・・卓也さん。」
卓也さんに、顔を上げられ、卓也さんの綺麗な顔が、私の顔に近づく。