DreamX

□嫉妬
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開店前、雑誌の記者が、晶さんの取材のために、店をやって来た。

「高原さん、あなたを取材させてください。」
「えっ・・・でも、いきなり過ぎる・・・。」
「お願いします。」

頭を下げる記者。

「わかった、受けるわ。」
「ありがとうございます。」

晶さんの手を握る記者。

ああ、そんな手で、美しい晶さんの手を、触らないでください。


「いえ、名前は、山下ね。山下さん、ところで、何を話せばいいかしら。」

晶さんの笑顔を、愛しそうに見つめる記者。

もう、我慢出来ませんよ。


「そうですね・・・。」
「店長、取材中に申し訳ありません。店のことで話があるのですが・・・。」
「憂夜さん、それ、今じゃないとダメなの?」
「はい・・・、急用なので。」
「わかった。山下さん、取材は、また、後日で。」
「・・・はい。」
「山下さん、すみませんが、店長(俺の晶さん)を、お借りします(連れていきます)。」


山下に頭を下げ、晶さんを連れて、二階に連れていく。



「でっ、憂夜さん、急用って、なに?」

笑顔で尋ねてくる晶さん。

ああ、なんで、こんなに、愛らしいんですかね。

晶さん、あなたを、閉じ込めてしまいたい。

晶さんを、抱き寄せれば、顔を真っ赤にして、抵抗する晶さん。


「晶さん・・・。」

耳元で囁けば、大人しくなる晶さん。


「ちょっと、憂夜さん・・・。仕事中は、駄目だってば・・・!!」
「・・・あなたが悪いんですよ・・・。」

無防備に、あんな可愛い笑顔を、誰にでも見せて、俺を妬かせるから。

「それより、急用は?」
「・・・。」
「急用なんて、嘘なのね。もう・・・。」

戻ろうとする晶さんを、強く抱きしめる。

離してあげませんよ。

「・・・取材なんて、させませんから。あんな記者・・・。」
「もしかして、憂夜さん、妬いてるの?可愛い・・・。」

笑う晶さんに、深く口づける。

本当、笑うなんて、ひどいですね。

無防備で、いろんな方々を誘惑する晶さんには、お仕置きが必要ですね。

今日は、たくさん、躾なければいけませんね。

二度と、俺以外の方を誘惑できないように・・・。




-おまけ-
「高原さん・・・。」

落ち込みながら帰っていく記者を、憐れみながら、見守るホストたち。

見送った後、皆で集まり、会話を始めた。


「あの人・・・可哀想だよな・・・。憂夜さん、おばさんのことになると、恐いよな。」
「そうそう、この前なんか、渋谷を歩いてるとき、店長を口説いた人を冷酷な目で見てさ、その人震えあがってたよな・・・。あれに気づかないの店長ぐらいだよな・・・。」

ホストたちが、二人のことを語り合った後、店の準備を再開する。


開店し、いつものように、接客をしてると、二階から晶さんの、喘ぎ声がちょくちょく聞こえ、お客さんに誤魔化すのに苦労するホストたちなのでした。

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