恋する動詞111題 ごちゃまぜ

□6 きみとずっと。
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今、俺達はゲームの実況をしている。

ホラゲ?らしくタイトルから溢れる妖しさは尋常じゃなかった。
手慣れた手つきでキーボードを叩く、隣の恋人。

がみ、今回もいい絶叫聞かせてくれよと言わんばかりにニヤニヤとこちらを向く恋人。
なんで期待されてるんだろう。
自分だっていつも叫んでるくせに。
心の中で毒づきながら笑った。

独特な効果音がなり、ゲームが始まった。
しょっぱなから謎の物体が出て来て、PC画面を汚していく。

気味が悪くて、早速絶叫してしまった。 
ほぅら、またニヤニヤしてる。
俺を驚かす時ほどこいつはいい顔をしている。
別に俺はMではない。のだが、向こうがSすぎるのだ。

そうこうしてるうちに、画面に主人公が映る。
主人公は辺りをきょろきょろしながら、動き始めた。
画面操作が自由になったからだろう。
いかん、実況に集中しないと。

俺は操作説明を読み上げた。
ふひきーが読もうとしたとこが少し被ってしまい、なんだか恥ずかしくなった。

いつものようにゲームが進んでいく。
いつものように俺が絶叫して、ふひきーがそれを見て笑って…。
毎日、変わんねぇな。

でも、願わくば。




こんな日々が、ずっと続きますように。

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