テニスの王子様

□Unfortunately, I'm a bad loser.
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「だから…っ俺はお前となんて付き合わない!」

「…これで、」

“振られたのは23回目っすね”とお前は言った。








そう、俺は約半年前からこの後輩赤也に告白をされている。
別に赤也が嫌いな訳じゃないけど、男同士というのがどうしても俺をホモの道へ行かそうとはしない。
はぁ、と溜め息をついた。
毎回赤也の誘いを断るのも疲れるし、何か良い手はないだろうか。
俺は頭を2°程傾け、顎に手をやる。
きっと赤也だから並大抵のことじゃ簡単には諦めてくれなさそうだ。
俺が赤也に強く言えないから、余計なんだろう。
言いたいけどどうしても弟と重なるんだよなぁ…
考え疲れた俺は部屋のベッドに飛び込む。
ぎしっ、とベッドのスプリングが軋む音がした。
あーあ、甘いもん食いてぇ。
まくらの中に埋めてた顔を少しだけ上げると、枕元に目覚まし時計と昨日買った漫画が置いていた。
そーいえば昨日眠くなって読みかけにしてたんだっけ。
俺は漫画を手に取るとまた読み始める。
えーと、なんだっけ。
確か主人公がストーカー撃退法を思い付くとこだっけ…
ぱらぱらと読んでいると、あるページに目がいった。
…この撃退法…もしかして。
俺は思い付いた。そうだ。
この方法を使えば…!
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