テニスの王子様
□自傷症。
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俺、丸井ブン太。
立海大付属高校の3年だ。
俺は、最近恋をした。
それは、一つ年下の可愛い奴。
名前は、切原赤也。
なにかと俺に絡んでくれて、意外と先輩思いで。
なにからなにまで、好きだった。
でも、赤也に俺の想いを伝えたら、赤也は困るだろう。
だから、伝えない。
死んでも伝えない。
何より困らせたくないし、優しい赤也は無理して付き合おうとするかもしれない。
それだけは、嫌だった。
だけど、この気持ちを抑える術を俺は分からない。
だから、自身を傷つけることで自我を抑制している。
まぁ、わざと怪我したり、切ったりする。
別に、もう慣れた。
大して痛いとは感じなかった。
でも。
傷はすぐ消えてしまう。
消えない傷が欲しい。
何故、欲しいかは分からないけど…。
それがあれば、俺はずっと満たされる気がした。
赤也が、いなくても。