オリジナル小説

□ダリアが愛した花束
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第1章 ダリアが出会った美幼女







〜とある放課後、学校の花壇で〜






「サカキくんが好きです!付き合ってくださいっ!」






「ごめんムリ(即答)」





「うわああぁああん!!ヒドイよーうっ!」



走り去る女学生。










「はあ・・・今月で何回目だよ」


「もったいねー!アレ、結構美人な子だったのに!!お前よォ・・・もう少し考えてから返事してやってもいいじゃねーか・・・」




只今、美化委員の仕事として花壇の草むしりをしていたこの物語の主人公、榊 光弥(さかき みつや)(あだ名は『サカキ』)とその親友の珠樹 真耶 (たまき まや)は黙々と作業をしていたところを先ほどの学年も知らない女子からサカキが告白された。



今は春。チューリップやパンジー、ビオラなど春の花が色鮮やかに花壇に植えられている。




「しっかし・・よく俺がいてもサカキに告白したなーあの子」



「知るか、俺は興味なんてない」

作業をしながら淡々と答えるサカキ。





「お前ほんっっと女嫌いだよなーアレか元カノのせいか?」





「・・・そんだけじゃねーよ」



そこでサカキに変なスイッチを入れてしまった珠樹はすぐ後悔することになる。







「真耶いいか!?女っていうのは恐ろしい生き物なんだ!デートは買い物に女が行きたいと言えばひたすら「ブランド品を買って〜(猫なで声)」と要求してきたり、香水なんかしてきやがった時はその日1日グロッキーになりながらその女と過ごさないといけないんだよ!そしてやたらベタベタベタベタひっつかれて終いには何度も!・・・ホテルに連行されかけたんだぞ・・・・っ」





「お前がか!?普通逆だろう!!」

あっヤベェサカキの奴メンタル面が脆くなって顔青ざめてやがる!






「サカキ!悪かった!!もういい!話すな!!聞いてる俺が申し訳なくなるっ」





サカキはモテる。170cm代後半の背はあり手足は長く体格は細めだ。顔立ちは同じ男である奴らからも「美人」と言わしめるくらいで下手したらそこいらの女子には負けない気がする。

動作もしなやかであることからエレガントな王子と称されることもあった。


なのでぱっと見は優男。


だがその外見からか選り取り見取りの女が寄って来て最初は付き合ってた頃もあったがあまりにも広い範囲の女性に色々言い寄られる内にいつの間にか女嫌いが進行していた。



それに比例するようにただの優男だったサカキから次第にやさぐれていきつい最近雰囲気がエレガントに不良っぽさが追加してしまった。





あの頃の純なサカキはどこに行ったのやら。








〜帰り道の公園〜




「だからって別に俺はゲイじゃねーからな」



「んなことわぁーってるよ!!」






公園のベンチに座り缶コーヒーを飲むサカキと珠樹。





「でもお前、そんなんじゃ女の子に恋をするなんて夢のまた夢だぞー」




「別に・・・女なんてもうウンザリだ」
サカキは缶コーヒーを一口飲む。

そして飲んでる最中何者かがサカキと珠樹に向かって近付いてきた。











「すみません、道をおしえてくださいっ」







2人が視線を落とすとそこには透明感のある色白の素肌に真っ白いふわっとしたワンピースを着た美少女ならぬ"美幼女"が片手にスマートフォンを持ち赤いランドセルを背負って立っていた。
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