夢小説(他武将)

□秘密(関平×関銀屏)
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林を抜け、崖を登り、小高い丘に登った。


成都の城が見える大きな岩に二人で座った。
銀屏は上機嫌で関平に寄り添っている。
「銀屏は好きな男はいないのか?変な男に捕まっていないか心配なんだ」
関平の声は少し緊張しているようだった。

「大丈夫よ。それよりも大兄上のほうが心配!あの人と付き合ってるの?結婚するの?」
銀屏の声が次第に小さく泣きそうなものに変わる。
その手は関平の袖をぎゅっと握って離さない。
幼い頃の泣き虫の銀屏を思い出す。
「彼女はもうすぐ結婚するよ。その相手と会っているときに子供をあずかっていたんだ」
関平の手が彼女の頭を撫でる。
俯きがちだった銀屏の顔が上がり、彼女の両手が関平の顔を捕まえて向き合う。
少しだけ目が赤い銀屏は、もう笑顔を浮かべていた。
「私をいつも子供扱いしてるけど、こんな事だってできるんだから」

チュッと音をたてて関平の唇に口づけた。

驚き過ぎて目を見開いたまま、関平は動かない。

「あたしが好きなのは、大兄上だから!大兄上と結婚できないなら、誰とも結婚しないから!」

そう言って銀屏は関平を押し倒して抱きついた。

ぎゅっとしがみついていると、関平の手が恐る恐る銀屏
の腰に回された。

「こんな事は関家にとって良くない事だからって我慢していたが……お前も同じ気持ちなら、二人で乗り越えて行きたい」

思いがけない告白に銀屏は喜んで、もう一度口づけた。
「大兄上、アイシテル」
積極的な銀屏に押されぎみの関平だった。
しかし、ゴロンと転がって関平が上になる。
「そんなに煽ったら止まらなくなるんだぞ」

関平が欲望をたぎらせている瞳なんて初めて見た。


「いいよ。ずっとこうなりたかった」

少女が一瞬だけ大人の女の顔を見せた。


そのまま瞳を閉じて、男の口づけを待つ。

男の喉がゴクリとなって、唇が近づいた。








二人は重なって溶けていった。







二人を待つ未来は天国なのか地獄なのか?







おわり
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