02/24の日記

20:20
「風邪ニハ、甘イモノ」
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※会話文、沖土




「土方さ〜ん、元気ですか?」

「けほっ……見りゃ、わかんだろうが」


「珍しいですよね。土方さんが風邪引いて寝込むだなんて」

「くしゃみやら咳やら、俺の前で平気でしやがる奴に、うつされたんだよ……けほっ」

「ああ、"鬼"でも流行り風邪には勝てないなんて」

「げほっ、ごほっ!!」

「言い返せないほど、悪いんですね?」

「あ…あっち行ってろ、うつるぞ」

「僕はとっくに ややこしい風邪引いちゃってるから。今更そんな心配いらないんですよ。
……それより土方さん、お腹空いてません?」

「ん?……手に持ってるソレ、なんだ」

「あ、この鍋ですか? お粥です」

「はぁ…、んなの作らせなくてもいいってのに……」


「僕が作ったんですけど」

「ああ?お前が??」

「今日の炊事当番はたいへん。実はね、千鶴ちゃんも流行り風邪で寝込んじゃってるんです。
土方さんがうつしたんですよ〜」

「なに……そうだったのか……」

「残念でしたね。千鶴ちゃんのお粥が食べられなくて」

「なに馬鹿なこと言ってやがる。
……で、そいつは食えるヤツなんだろうな」

「失礼しちゃうなあ。僕の自信作ですよ?別に食べたくないなら下げるけど」

「た、食べねえとは……言ってねぇ」

「じゃ、僕が "あーん" って食べさせてあげます」

「ふざけんな!自分で食べるっ」

「あ。熱いから気を付けてくださいね」


「げほっ!……あっつっ!!」

「ほらぁ、言ったそばから何やってるんですか」

「むぐ……??」

「どう、美味しいでしょ?」

「なんだ、このゴリゴリしたの」

「ああ、それは土方さん大好物の沢庵を細かく刻んで入れたんです。ちょっとしょっぱかったかも」


「べ、べつに。鼻がつまってるから……食える」

「ふふふ。素直に "美味しい" って言えばいいのに」

「……っ」

「風邪のときは、すごいしょっぱいものと甘いものを食べた方がいいって、近藤さんが言ってましたから」

「んなこと一度も聞いたことねぇがな。……で、甘ぇもんはねえじゃねえか」

「ありますよ。……土方さん、こっち向いて」

「……?
―――っ!!」


「……どう?」

「な……にしやがっ……」

「口吸いしただけで、なに赤くなってんですか」

「ばっ、馬鹿野郎!し、舌入れ………ん?」

「ね。口の中、甘いでしょ? 僕、ずっと金平糖なめてたから、土方さんに"お裾分け"」

「なっ……!!」

「もう少し、お裾分けいります?」

「いらんっ!」

「土方さんが僕のためにって、買ってきてくれた金平糖ですよ」

「う……げほ、げほっ!」

「ああ、大丈夫ですか?
ちょっと病人をからかいすぎちゃったかな」

「で……出てけっ」


「わかりました。……また、後で器を片付けに来ますね」




副長の赤いほっぺに、またチュッとして。総司くん退散♪
カテゴリ: 会話文

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