夢色

□soundless voice
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雪が二人を包み込む


「ずっと一緒だって、約束しただろ…?」


灰色の世界に静かに雪が降り積もる


そんな雪と共に消えていく彼を抱き締めることしか出来ない




叶うなら


もう一度だけ、声が聴きたい


もう一度だけ、名前を呼んで……




もう、彼に自分の声が聴こえることはない


だから、この声を奪い去って、彼に与えて……



「……愛してる…」



もっと、たくさん「愛してる」と伝えればよかった



もう、それさえ言えぬまま、彼との世界が永遠に閉ざされていく
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