春夏秋冬
□プロローグ〜春〜
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「本当にすまない。桜…。…いつか来世で俺とお前がまた同じ時代に生まれ変わった時、この場所…このサクラの木下で必ず再会する。それが約束だ。」
「そんな事…出来るんですかっ…?」
「出来るに決まっているだろう。馬鹿め…。俺の生まれ変わりだ、人事を尽くしてい無いはずが無い。」
「つ〜っ。バカは連太郎さんの方です!!最後の最後まで私を振り回して!覚えてて下さいね!来世ではそう簡単に振り回されませんから。」
「…さあな。」
連太郎は愛おしそうに笑いながら少し馬鹿にしたようにいった。そして抱きしめたままなので桜は気づいていないが先ほど逃げてきた明かりが此方に向かって来ているのに気づいたらしく終わりを告げるべく桜に言った。
「桜…。愛してる。必ず、また逢おうっ!」
と言い、先ほどから手にしていた懐刀を高く振り上げた。