短編めだ
□閉じこもりました
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「……また、あの子の夢を見たようだね、半纏」
「僕だって、あの時のことは……。あの時に球磨川君が生まれていればって何度も思ったさ。『大嘘憑き』が出来上がってしまった時に」
「まさか、病死する前に兄があの子を……すまないね、失言だった」
「ところで半纏、明日だけでもいいから一年十三組のHRに参加しないかい?僕のクラスについてくるだけでもいい」
「明日、転校生が来るんだ」
「理事長のところにちょっと顔を出して、会ってきたよ」
「閉じこもってしまった君を、引っ張り出すためにやって来たんだって」