BASARA小説

□狸寝入り
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奥州って結構遠いんだよね…。と、空を飛びながら思った。
今回は俺一人で奥州に行く事にした。・・・貴重な有給を使ってまで。

俺様がその貴重な有給を無駄にしてまでわざわざ奥州まで行く理由は3つ、

その1。旦那達から逃げて来た。

何の用事だか知らないけど急に竜のダンナがやって来て・・・俺の目の前で旦那といちゃつき始めるもんだからさぁー・・・。
ほんっとにアレは目に悪い。見てらんない。
俺様あんな風に育てた覚えは・・・って、何でオカンモードになっちゃってるの俺!?

その2。逃げるついでに片倉さんから夜のおかず調達。

要するに野菜。ぶっちゃけ逃げてきたついでなんだけど・・・この時期はゴボウが美味い・・・って言ってたかな?片倉さんの好物だし、どうせ大量に栽培してるだろうと思い頂いて来ることにした。

なんて考えてたら着いた。空から見ても割と広大な畑の端っこにそっと着地。最初の頃はド真ん中に着地して滅茶苦茶怒られたからなぁ・・・。普通に門から入ろうかとも思ったけど、今回は正式な訪問じゃなく個人的なもんだから。

畑がいつもよりキレイになっている気がする。水もちゃんと撒いてあるし。今日、暇だったのかな?まぁ、戦はないようだったけど。
片倉さんを探そうと縁側に近寄る。

いた。

動かないけど・・・寝てる・・・のかな?

でも、規則正しい寝息が聞こえてきて、熟睡してると確信した。

いつもは俺に対して嫌味言ったりとか、兵士達に怒り狂っているところとか、気が抜けている所をあんまり見た事がなかったから・・・


「なんか新鮮・・・」
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